Aquarium of the Pacific、6面投影の132席HoloTheaterを開設
米国ロングビーチのAquarium of the Pacificが、6面投影とホログラフィック映像、空間音響を組み合わせた132席のHoloTheaterを開設する。
米カリフォルニア州ロングビーチのAquarium of the Pacificは2026年9月3日、既存のOcean Theaterを改装した「HoloTheater」を9月4日に開設すると発表した。132席の劇場に6面の投影面を設け、パノラマ映像、ホログラフィック映像、空間音響を組み合わせる。眼鏡やVRヘッドセットは使わない。
開発は、米ヒューストンを拠点とするライブエンターテインメント企業BASE Xperientialが担当した。同館によると、米国西海岸では初のHoloTheaterとなる。
HoloTheaterは正面の一枚だけでなく、左右を含む6面へ映像を広げる。立体的に見える映像と空間音響を組み合わせながら、来場者は通常の劇場と同じように座席から鑑賞する。個別の機器を装着しないため、132人が同じ回を共有できる点がVR型施設との違いになる。
恐竜がスクリーン前へ現れる25分作品
開設時に上映する「Dinosaur Discoveries: A Holographic Adventure」は、先史時代の風景と恐竜を扱う25分間の教育作品だ。恐竜がスクリーン前のステージに現れるような立体演出を取り入れ、古生物学の発見によって恐竜への理解が変化してきた過程を紹介する。
BASE XperientialがPaquin Entertainment Groupと共同制作し、MacGillivray Freeman Filmsと連携して配給する。上映は毎日30分間隔で行い、料金は一般12ドル、会員10ドル。いずれも水族館の入館券とあわせて購入する。
25分の作品を30分間隔で上映するため、単純計算では各回の入れ替えに約5分を使う構成になる。ただし、公式発表では開場や退場に要する時間、1日の上映回数までは示していない。入館券と別料金にすることで、常設展示に追加できる有料プログラムとして運営する。
次回作は海洋生物と深海が題材
同館は2026年秋の後半に「Ocean Giants Revealed」も上映する予定だ。クジラ、クラゲ、メガロドンなど、現生と先史時代の海洋生物を扱う。
開設時の作品を恐竜にした一方、次回作は水族館の展示テーマに近い海洋生物を扱う。共通の投影設備で異なる作品を上映できれば、劇場を改装するたびに大型設備を入れ替えずに内容を更新できる。HoloTheaterは一作品専用のアトラクションではなく、番組を差し替えて運用する上映基盤として整備された。
水族館の既存劇場を専用の没入型上映設備へ転換し、陸上の恐竜から深海まで複数作品を入れ替えられる構成にした点が特徴となる。発表では、改装費や各回の稼働率目標は公表していない。
入館券に追加する常設プログラム
HoloTheaterの鑑賞券は、水族館の入館券とは別に購入する。一般と会員で料金を分け、毎日上映する常設館内の追加プログラムとして位置付けられている。132席を一度に使える一方、上映ごとの実際の販売席数や予約方法は公式案内で確認する必要がある。
最初の作品は、水族館の主要テーマから離れた恐竜を扱う。その後に海洋生物の作品を加える計画から、設備を特定の題材だけに固定せず、複数の教育コンテンツへ使う方針が分かる。映像、音響、ステージ前の立体表現を共通の上映環境で組み合わせる。
ヘッドセットを使うVR施設では、装着案内や機器の調整、体験後の清掃が入れ替え時間に影響する。HoloTheaterは観客が個別機器を装着しない。通常の劇場に近い入退場で、多人数へ立体的な映像体験を提供する方式だ。