六本木のawabarがVR店を開設、アバターで集まる飲み会の場に
VR SNS「ambr」に、六本木のスタンディングバーを基にした無料の交流空間が開設されました。
ambrは2020年5月20日、六本木のスタンディングバー「awabar」を仮想空間に再現した「awabar.vr」を開設すると発表した。VR SNS「ambr」のオープンアクセスβが始まる5月25日から、無料で利用できる計画だった。
利用者はVR機器を装着し、アバターの姿で店へ入る。友人とのオンライン飲み会に使うほか、その場で会った人とも交流できる場所として設計された。
バーテンダーを置かない自由な交流空間
awabar.vrには、特定のバーテンダーを置かなかった。入店した利用者が自由に過ごす場所で、決められた接客プログラムや店員との会話も設けていない。仮想のドリンク、フード、おもちゃを用意し、同じ空間にいる人同士の会話に使えるようにした。
元になったawabarは、六本木駅から徒歩3分の小さなスタンディングバー。泡の出る飲み物を扱い、IT経営者や起業家が集まる店として知られていた。ambrは、実店舗で生まれていた偶然の出会いを仮想空間でも作ることを目標に掲げた。
発表資料には、店内の広さ、同時に入れる人数、音声の届く範囲は記載されていない。実店舗の内装をどこまで忠実に再現したかについても、詳しい説明はなかった。
自宅からVR機器で無料参加
awabar.vrへ入るには、VR SNS「ambr」を利用する。2020年5月時点の対応機器はOculus Go、Oculus RiftとRift S、HTC VIVEだった。主要なVR機器への対応を順次広げる予定としていた。
ambrでは、用意されたルームへ参加するだけでなく、利用者自身がルームを開ける。好きなアバターを選び、友人、初対面の相手、コミュニティの参加者と交流するサービスとして運営されていた。
スマートフォンやパソコンだけでawabar.vrへ参加できるとの記載はない。発表で案内されたのはVR機器からの無料アクセスで、利用時間、予約、年齢条件も明らかにされていなかった。
外出自粛をきっかけに企画を前倒し
発表は、新型コロナウイルスの感染拡大で、人が現実の店に集まりにくくなった時期に行われた。awabarのオーナーである小笠原治氏は、Web会議を使う「awabar.online」の企画も進めていたが、awabar.vrの開設が先に実現したとコメントしている。
VR店舗の着想自体は、発表のおよそ1年前に小笠原氏とambr代表の西村拓也氏が交わした雑談から生まれていた。西村氏は、現実で人が会うことが難しい状況の中、仮想世界が新しい居場所として役割を果たせると説明した。
仮想店舗の協業先も募集
ambrはawabar.vrの開設に合わせ、仮想空間で実験や共同企画を行うパートナー企業の募集も始めた。企業名を冠した空間を常設するだけでなく、利用者が集まるサービス内でブランドや店舗の企画を試す入口にしていた。
一方、5月20日の発表から確認できるのは、開設日、対応機器、無料アクセス、店内での交流方針までだ。開設後の利用者数、滞在時間、交流件数、企業との協業実績は公表されていない。