Diriyah Art Futures、VR・MRを含む新メディアアート展を開幕
サウジアラビアのDiriyah Art Futuresが、16人の新進作家と2人のメンターによるVR、MR、光、音、映像などの作品を公開した。
サウジアラビアのDiriyah Art Futures(DAF)は2026年9月3日、新メディアアート展「CONTINUUM ’26」を開幕した。リヤドのディルイーヤにある同施設で、11月7日まで一般公開する。
会場には、16人の新進作家と2人のメンターが制作した作品が並ぶ。展示形式は没入型・マルチメディアインスタレーション、光、音、映像、VR、MR、AI生成作品に及ぶ。展覧会は、DAFの育成事業「Emerging New Media Artists Programme」第2期の成果発表でもある。
1年間の制作成果をVRや空間作品で公開
参加作家は1年間、制作設備と予算の提供を受け、複数分野の学習とメンタリングに取り組んだ。プログラムはフランスの美術教育機関Le Fresnoy – Studio national des arts contemporainsと共同で設計されている。
制作環境の提供から発表までを、一つの育成事業として組み立てた点が特徴だ。参加者は技術の試用にとどまらず、作品の構想、制作、展示空間への実装を通じて一年間の成果を示す。VRやMRも、単独の製品紹介ではなく、光や音、映像と並ぶ表現手段として扱われる。
作品制作では、アーティストのLouis-Philippe DemersとRick Treweekがメンターを務めた。展覧会はIrini PapadimitriouとアシスタントキュレーターのBushra Alghamdiが企画し、記憶、アイデンティティー、場所、帰属、反復、種を越えた関係を扱う。
個々の作品名、使用機材、体験時間、同時参加人数は公式発表に記載されていない。このため、VR・MR作品が自由歩行型か、来場者同士で仮想空間を共有する構成かは確認できない。
施設型XRとして来場を検討する際には、この違いが重要になる。ヘッドセットを一人ずつ使う作品と、空間全体へ映像や音を広げる作品では、待ち時間や鑑賞人数が変わるからだ。公式発表だけを根拠に、全展示をVR体験とは捉えられず、複数のメディアを横断する展覧会として見るのが正確だ。
会期中にVRやAIのワークショップも実施
DAFは展示に合わせ、ワークショップやトークなどの一般向けプログラムを開く。テーマにはAI、VR、デジタル写真を含む。開幕時には参加作家がAI、記憶と時間、身体による知覚について制作過程を話すパネルも行われた。
鑑賞に加えて制作手法を学ぶ機会を置くことで、会場は作品を見る場所と人材育成の場を兼ねる。新メディア作品は使用技術だけが注目されやすいが、トークでは作家がどのような主題を選び、身体感覚や記憶と結び付けたかを説明する。技術展示会とは異なる文脈でVRやAIに触れられる構成だ。
「CONTINUUM」は、DAFが新メディア分野の作家を紹介する年次展の第2回に当たる。今回の公式発表から確認できるのは展示の構成と会期までで、入場料金、予約の要否、ワークショップの定員や使用言語は示されていない。
会期は約2カ月あり、単発イベントより長く作品を公開する。最新の受付時間や参加条件は、来場前にDAFの案内で確かめる必要がある。とりわけVR・MR作品は、展示時間中いつでも利用できるのか、別途予約が必要なのかが発表文からは分からない。