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東京ディズニーシーがFantasy Springsを開業、約3200億円で3エリアとホテルを新設

東京ディズニーシー最大の拡張として開業した新テーマポートの規模、施設構成、初日の運用と事業計画を追う。

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濃紺の背景に、ピンクと白の曲線と円を配したLBE Magazineの編集部制作グラフィック
画像:LBE Magazine編集部制作

オリエンタルランドは2024年6月6日、東京ディズニーシーの8番目のテーマポート「ファンタジースプリングス」を開業した。テーマは「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」だ。三つのディズニー映画を題材にしたエリアと、パーク内に立つホテルを一体で整備した。

開業前日の式典には、オリエンタルランドとThe Walt Disney Companyの経営陣が登壇した。抽選で招かれた公式パークファンクラブ「ファンダフル・ディズニー」の会員50組100人も参加している。ボブ・アイガーCEOは、両社の協力関係をさらに深める開発だと述べた。

5年をかけた東京ディズニーシー最大の拡張

工事は2019年5月に始まり、約5年を経て完成した。投資額は約3,200億円。バックヤードを含む開発面積は約14万平方メートルで、パークとホテルの来園者向け区域は約10万平方メートルに及ぶ。2001年の東京ディズニーシー開園以来、最大の開発に当たる。

個別のアトラクションを既存エリアへ加える開発とは規模が異なる。水辺や岩山を含む景観に、アトラクション、飲食店、物販店、ホテルをまとめて組み込んだ。

エリアは「フローズンキングダム」「ラプンツェルの森」「ピーターパンのネバーランド」の三つ。『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』『ピーター・パン』の世界をそれぞれ表現している。

アトラクションは次の4施設だ。

  • アナとエルサのフローズンジャーニー
  • ラプンツェルのランタンフェスティバル
  • ピーターパンのネバーランドアドベンチャー
  • フェアリー・ティンカーベルのビジーバギー

飲食店は3施設あり、映画に登場するアレンデール城やスナグリーダックリングを題材にしている。物販店のファンタジースプリングス・ギフトはホテル内に位置するものの、入口はパーク側に設けられた。

ホテルはデラックスタイプのファンタジーシャトー419室と、ラグジュアリータイプのグランドシャトー56室の計475室。後者は東京ディズニーリゾートで最上位の宿泊体験を提供する棟として計画された。テーマパークの一施設にとどめず、客室まで含めて作品世界への没入を設計することで、日帰りの来園と宿泊滞在の双方を受け止める構成になっている。

開業日はパスで入場と体験を管理

開業日時点では、ファンタジースプリングスへ入場し対象アトラクションを利用するには、対象施設のスタンバイパス(無料)またはディズニー・プレミアアクセス(有料)が必要だった。人気の新エリアに人流が一度に集中することを避け、アトラクション利用の枠とエリア入場を連動させる運用である。なお、東京ディズニーリゾートの公式案内では現在、エリアへの入場制限はなく、列に並ぶか有料のディズニー・プレミアアクセスを購入してアトラクションを利用できるとしている。開業時の方式を現在の常設ルールとして扱わないことが必要だ。

オリエンタルランドは2024年4月の決算説明資料で、施設が通年で安定稼働した場合、連結売上高を年間約750億円押し上げると試算した。内訳は入園者増、有料商品の販売、ホテル収入で、ホテル分は約2割を見込む。開業前の会社見通しであり、実績値ではない。

年間約750億円の増収を見込んだ開発

オリエンタルランドは、ファンタジースプリングスが通年で安定稼働した場合、連結売上高を年間約750億円押し上げると開業前に試算した。入園者数の増加と有料商品の販売に加え、ホテル収入も計算に入れている。ホテルが占める割合は約2割を見込んだ。

この数字は開業後の実績ではない。一方、約3,200億円を投じた開発を、パーク入園料だけで回収する計画ではなかったことは読み取れる。四つのアトラクションと三つの飲食店に加え、物販店と475室のホテルを同時に開いた施設構成にも、その方針が表れている。