← INDEX

体験・イベント公開:

南オーストラリア博物館、「GONDWANA VR」を48時間連続開館へ。夜間プログラムも併設

南オーストラリア博物館が、デインツリー熱帯雨林を題材にしたVR展示を48時間連続で開館する計画を発表しました。

REVIEWED
熱帯雨林の映像が投影された展示室で、来場者がヨガをしている様子
画像:South Australian Museum 公式発表より(報道引用)

南オーストラリア博物館は2024年2月3日、企画展「GONDWANA VR: The Exhibition」の48時間開催を発表した。期間は3月8日(金)17時から10日(日)17時まで。アデレード・フェスティバル2024の週末限定企画として、通常は10時から17時までの展示を、夜間と早朝も通して開けた。

24時間で変化する森を、48時間の会場でたどる

核となる「GONDWANA VR」は、ベン・ジョセフ・アンドリュースが監督、エマ・ロバーツがプロデュースした、24時間をかけて変化するVR作品である。デインツリーと周辺のウェット・トロピクスで、二人が電力網から離れて5カ月間調査・制作した成果を基にしている。作品では、気象、季節、生物多様性の状態が推移し、100年分の気候データを一日のサイクルに圧縮する。会場を訪れるたび、あるいは長く滞在するほど、別の状態の森に出会いうる設計だ。

VRヘッドセットでは、来場者がデジタルの森林を移動する。古い樹木や山地、海岸、希少な鳥類と出会う内容だ。会場には投影と照明、映画のような音響を加え、博物館が所蔵する自然史資料も展示した。VR体験付き入場券のセッションは15分。VRを使わず、展示空間だけを鑑賞することもできた。

作品が示すのは、単なる熱帯雨林の再現ではない。気候予測は2090年までの将来像に接続され、各サイクルでは森が存続・悪化する異なる可能性が表現される。公式プログラムは、会場にいる観客の時間が長いほど森の回復力が高まるという参加の仕組みも説明している。48時間という枠は、24時間で展開する作品を一巡だけでなく複数の生活時間帯で経験できるようにするものだった。朝、深夜、日中で異なる来場者を受け入れながら、「継続して変化する生態系」という作品の時間性を会場運営にも反映した。

深夜まで続くプログラムを併設

連続開館中は、瞑想やヨガ、ライブ音楽を実施した。映画上映、読み聞かせ、絵を描きながら飲み物を楽しむ企画もあった。さらにドラムのワークショップと展示解説を組み込んだ。無料と有料の企画があり、家族向けの内容も含まれた。

展示解説にはアンドリュースとロバーツが登壇した。南オーストラリア州で公衆衛生の責任者を務めたニコラ・スパリアー教授も登壇予定とされた。

展示自体は2023年12月9日から2024年3月17日までの南オーストラリア初公開で、博物館と制作者が、VR作品に物理展示を加える形で展開した。アデレード・フェスティバルの芸術監督ルース・マッケンジーは、世界最古級の熱帯雨林と、人間活動による生物多様性への影響を扱う没入体験としてこの企画を紹介した。博物館のデビッド・ガイムスター館長兼CEOは、フェスティバル来場者に閉館後の博物館を体験してもらう機会として位置付けている。

24時間の作品を朝も深夜も体験

「GONDWANA VR」の森は、24時間のサイクルで変化する。48時間の連続開館により、来場者は日中だけでなく、朝方や深夜の場面も体験できた。

VR体験は15分単位だが、会場の投影や音響、時間帯ごとの併設企画は、その前後にも滞在できる内容だった。博物館の発表は来場者数や時間帯別の利用数を示していないため、連続開館の実績は確認できない。