Hershey's Chocolate World、五感で巡る映像体験を50周年企画として導入
Hersheyが、六つの菓子世界を映像、音、香り、風、試食で巡る参加型シアターを発表した。
Hershey's Chocolate Worldは2023年4月3日、新アトラクション「Hershey's Great Candy Expedition」を5月19日に開業すると発表した。ペンシルベニア州ハーシーの施設開業50周年に合わせ、列車旅行を題材に六つの菓子ブランドの世界を巡る。
車窓映像に香り、風、試食を重ねる
来場者は駅を模したシアターへ入り、車掌役のキャラクターGinnyとともに旅へ出る。映像に登場するのはHershey's Kisses、Reese's、Jolly Rancher、Kit Kat、Twizzlers、Almond Joy & Moundsを題材にした六つの場所だ。
最初に入る駅は、創業者Milton Hersheyが菓子の材料を探す旅で利用した列車から着想を得た。アールデコ調の出発案内板、時計、旅行ポスターを配置し、来場者を「Sweets Expedition Co. Platform 73」へ案内する。シアターへ着席する前から、列車旅行の時代設定を段階的に見せる。
公式発表によると、床から天井まで広がる映像、サラウンド音響、照明に加え、香りや風も使う。進行中には来場者が声を出したり、身振りで参加したりする場面を設け、終盤には菓子の試食を用意する。座席が線路上を走るライドではなく、映像と感覚演出によって列車旅行を表現するシアター型の体験だ。
上映には270度の4Kプロジェクションマッピングを採用した。旅先に合わせてベリー、ココナツ、ローストピーナツ、チョコレートの香りが変わる。座席の発光ボタンで次の行き先を投票し、観客全体の選択を進行へ反映するため、毎回すべてを同じ順序で眺めるだけの上映ではない。
30分の体験を一日複数回上演
体験時間は約30分。事前予約制で、発表時の料金は1人18.95ドルだった。Hershey's Chocolate Worldの入館自体は無料だが、このアトラクションには別料金が必要になる。
乗車待ちの時間には、工場から届いたReese'sのピーナツバターなどを試食する機会を設けた。来場者には各エリアの情報、ゲーム、パズルを載せたガイドを渡し、終了後には旅先に対応した菓子の詰め合わせを持ち帰れる。待機、上映、退出後までを一つの旅行としてつないでいる。
制作にはHersheyの社内チームに加え、北米の体験設計会社The Hettema Groupなどが参加した。施設は従来からチョコレート製造工程を見せるライドや試食を提供しており、新作では複数ブランドを一つの物語へまとめた。
アトラクションは開業日の5月19日以降、通年で上演すると案内された。上映時刻や現在の料金は変更される可能性があるため、2023年の発表価格は現行料金と一致するとは限らない。訪問時にはHershey's Chocolate Worldの予約画面で確認が必要だ。
商品を見る場所から、ブランド世界へ入る場所へ
菓子のブランド体験は、展示や物販だけでも成立する。一方、この企画はブランドごとに色、風景、音、香りを割り当て、来場者が順番に通過する物語へ変えた。最後の試食は旅の到着点として組み込まれている。
五感という言葉を掲げるだけでは、体験の違いは伝わりにくい。同企画では、映像を見る、風や香りを感じる、呼び掛けに反応する、実際に味わうという行為を30分の中に配置し、菓子メーカーの常設施設らしい構成にしている。