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施設2025年2月11日

NetflixとMGM Grand、「NETFLIX BITES Vegas」を開業――1年間のIPレストランを展開

NetflixとMGM Grandが、作品に着想した料理と参加型メニューをそろえるレストランをラスベガスに開業。

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MGM Grand内のNETFLIX BITES Vegasの入口、ダイニング、バー、半円形ブースを写した4枚組写真
画像:Netflix、公式発表より(報道引用)

NetflixとMGM Grand Hotel & Casinoは2025年2月11日、ラスベガスのMGM Grand内で「NETFLIX BITES Vegas」を開業した。映像作品の鑑賞後に生まれる「食べてみたい」「世界に入りたい」という需要を、飲食店として受け止める試みである。公式発表では1年間の「culinary residency(料理のレジデンシー)」としており、朝食、昼食、夕食を毎日提供する。場所はカジノフロアのロビー入口近く、住所は3799 Las Vegas Blvd South。開業時の営業時間は朝食・昼食が7時から14時、夕食が日〜木曜は17時から22時、金・土曜は17時から24時だった。

開業発表の段階では2月20日からの営業開始を予定していたが、実際には2月11日に先行してウォークイン利用を受け入れ、予約は2月20日から開始した。これは単なる期間限定ポップアップではなく、ホテルの既存導線の中で、Netflixの作品群を繰り返し更新可能な飲食体験に変える運用である。Netflixがコンテンツと商品・体験開発を担い、MGM Grandがホテル内での料飲・接客運営を担う。開業イベントにはNetflixのコンシューマープロダクツ担当バイスプレジデント、Josh Simonと、MGMの料飲担当バイスプレジデント、James McBrideが参加した。

作品名を借りるだけでなく、食べ方にも参加を組み込む

メニューは「Bridgerton」「Stranger Things」「Squid Game」「ONE PIECE」「Love is Blind」などに加え、「Chef’s Table」や「Dinner Time Live with David Chang」にも着想を得る。たとえば「The Grand Line Showboat」は、海苔巻き、米、スパイシーツナ、にんじんの酢漬け、きゅうり、ガリを船形に盛ったONE PIECE由来のシェア皿だ。「Dalgona Rum Buzz」はラム、コーヒーフォーム、ダルゴナ菓子を合わせて『イカゲーム』を参照する。

料理名の参照にとどまらず、提供行為にも作品の要素を入れた。「Red Bite, Green Bite」はルーレットで結果を決め、フライドチキンとディップを出す仕掛け、「Nailed It!」は客が提示されたお題に沿ってデザートを仕上げる形式である。「Love Is Blind」はベースとなるスピリッツと、風味のカテゴリーを客が選ぶカクテルとして案内された。Bridgertonの3段式アフタヌーンティー、Elevenを題材にしたチキンとワッフルのスライダー、パズル付きのロックボックスで供する「La Casa del Sangria」も開業前から公表されていた。複数のIPを同じ厨房と客席に載せることで、来店理由を一作品に限定しない設計になっている。

ロサンゼルスの短期実験から、ホテル内の長期営業へ

前身となるNETFLIX BITESは2023年、ロサンゼルスのShort Stories Hotelで限定営業した。当時の公式発表によれば、Netflix番組に出演したシェフやミクソロジストがメニューを手がける形で、7日間営業の夕食と週末ブランチを提供していた。NetflixとMGM Grandはラスベガス版の発表で、このロサンゼルス店が予約で6週間超満席となった実績を挙げている。ラスベガス版では、フード番組中心だった前回より対象IPを広げ、ホテル・カジノという常時人流のある場所で1年間の運営へ踏み出した。

発表時点でNetflixは、体験型イベントを170回、100都市、40種類の形式で実施し、延べ750万人に届けたとしていた。NETFLIX BITES Vegasは、その体験事業を飲食に接続した拠点の一つである。料金、席数、売上目標、営業終了後の継続可否は、両社の発表では明らかにされていない。

編集部の見方:ホテル導線で測るべきは「写真映え」だけではない

この事業の評価は、SNS上の話題量だけでは足りない。MGM Grandのロビー・カジノ導線に置くことで、宿泊客、ショーや会議の来場者、街からの目的客を同じ店で受け止められる。一方で、長期営業では料理の品質、提供速度、予約とウォークインの配分が作品演出と同じ重さを持つ。定番メニューと季節限定品の比率も、厨房の安定性と話題性を左右する。IPごとの限定品が再来店を生むか、ホテル全体の滞在時間や館内消費をどこまで押し上げるかが、次の常設・巡回型展開を判断する材料になる。