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体験・イベント公開:

「Horizon of Khufu」がカルガリーへ、1万平方フィートを歩く古代エジプトVR

PHI Studioがカルガリーで展開する大空間VR「Horizon of Khufu」の会場、仕様、制作・流通体制を公式発表から報じる。

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夕景のナイル川とギザのピラミッドを背景に、VRヘッドセットを着けた2人の参加者が歩く「Horizon of Khufu」の公式イメージ
画像:Excurio 公式発表より(報道引用)

PHI Studioは2024年11月12日、フリーロームVR作品「Horizon of Khufu: A Journey in Ancient Egypt」の新会場を発表した。開催地はカナダ・カルガリー。会場はCF Chinook Centreで、開幕日は12月12日だった。パリを拠点とするExcurioが制作し、モントリオールを拠点とするPHI Studioが配給を担う。カルガリーはカナダで2都市目の開催地となった。PHIの発表によれば、モントリオール会場ではすでに20万枚のチケットを販売していた。

題材は、紀元前3千年紀のギザとクフ王の大ピラミッドである。参加者はVRヘッドセットを装着し、実際の会場内を歩きながら、アバターとして共有仮想空間に入る。ピラミッド内部の回廊や通常は見学できない場所を通り、頂部からギザ台地と現代のカイロを眺め、最後はナイル川の太陽船に乗ってクフ王の葬送儀礼を体験するという構成だ。単に遺跡を映像で見せるのではなく、現地では入れない空間や過去の景観を、移動と物語を伴う体験へ置き換えている。

約1万平方フィートを使う45分の共同体験

カルガリー版は、約1万平方フィートの会場を使う45分の体験として告知された。友人や家族と同じ仮想空間へ入り、広い床面を実際に歩く。公式の現行案内では8歳以上を対象としている。会場はCF Chinook Centre(6455 Macleod Trail)内。公開時点では英語とフランス語のほか、スペイン語と中国語に対応した。

告知では会期を1か月としていたため、設営・撤去を含めて商業施設に期間限定で導入する案件だった。Excurioは「Immersive Expeditions」を、大人数が広い空間を自由に移動して楽しむ形式として説明している。公式の現行案内には、体験は連続して進行し、来場前後の準備時間として15分を見込むこと、グループは4人で構成されることも記載されている。こうした案内は、映像コンテンツに加えて入場と機器装着の手順が会場体験の一部であることを示す。

制作の根拠と、PHIにとっての配給第一号

Excurioによると、本作は3年の研究開発を経て制作された。ハーバード大学のエジプト学者で、Giza Projectを率いるPeter Der Manuelian教授とそのチームが協力している。Excurioの作品ページでは、この協業を18か月にわたるものと説明。建築、科学、歴史の検証済みデータを、体験内の情報の基盤にしたとしている。制作にはVRと3Dアニメーションの専門家28人が参加し、そのうち20人はExcurioのインターンだったという。考古学的な再現をうたう作品だけに、景観や儀礼の根拠を明示した点は重要だ。

PHIの発表は「Horizon of Khufu」を、PHI Studioが配給する最初のロケーションベースド・エンターテインメント作品とも位置付けた。Excurioは複数人が広い空間を移動する「Immersive Expeditions」向けに独自技術プラットフォームを開発し、大規模な来場者フローの管理を掲げる。モントリオールでの販売実績を持つ作品をカルガリーの商業施設へ持ち込む今回の展開は、文化施設だけに依存せず、既存の大型商業空間を巡回先にする配給モデルの試金石でもある。

1か月の会期で必要だった現地運営

発表時点の会期は12月12日から1か月。PHIが商業施設へ持ち込んだのは、VR作品のデータに加え、約1万平方フィートの体験区と機器運用を含む開催パッケージだった。体験45分に準備時間15分を加え、4人単位のグループを案内する。ヘッドセットの着脱、清掃、参加者の誘導も現地業務に含まれる。

カルガリー会場の来場者数、同時稼働するグループ数、会期延長の有無は、発表資料に記載されていない。