ニューヨーク中心部にRiseNY、展示の最後に空中飛行ライドを配置
ニューヨークの歴史をたどる展示と、街の上空を飛ぶ感覚を再現するモーションライドを組み合わせた施設が開業しました。
RiseNYは2021年11月18日、ニューヨークのタイムズスクエアに新しい常設施設を開くと発表した。所在地は西45丁目160番地で、開業予定日は同年12月15日。ニューヨークの歴史と大衆文化を紹介する展示を巡り、最後に街の上空を飛ぶフライングシアターへ乗る施設として企画された。
制作を担ったのは、ニューヨークを拠点とするRunning Subway。同社は「Van Gogh: The Immersive Experience」や「The Art of the Brick」などの展覧会を手がけてきた。RiseNYでは、博物館型の展示とテーマパーク型のライドを一つの順路に収めている。
1904年の地下鉄駅から始まる
来場者が最初に入るのは、1904年頃の旧City Hall駅を再現した空間だ。ここでドキュメンタリー作家のRic BurnsとJames Sandersによる映像を見る。ナレーションは俳優のJeff Goldblumが担当し、ニューヨーク、なかでもタイムズスクエアの歴史と世界への影響をたどる。
駅を模した空間は、映像や特殊効果を使うシアターへ変化する。上映後は現代の地下鉄車両を再現した演出を経て、七つの展示室へ進む。入口からすぐライドへ向かうのではなく、地下鉄を軸に過去から現在へ移動する順路になっていた。
七つの展示室で街の文化をたどる
展示室のテーマは、金融、高層建築、テレビ・ラジオ、ファッション、音楽、ブロードウェイ、映画の七つ。歴史資料、衣装、楽器、映像などを通して、それぞれの分野とニューヨークの関係を紹介した。
発表時には、Madonnaが着用したKeith Haringデザインのジャケットが展示品として紹介された。Bruce Springsteenが「Born to Run」の作曲に使ったギターも並ぶ。ほかに、Alexander Hamiltonの息子が制作を依頼した父親の像、Beyoncéのドレス、テレビ番組の衣装や小道具も含まれていた。
各展示室は専門機関と協力して制作された。音楽分野にはRock & Roll Hall of Fame、金融分野にはMuseum of American Financeが参加した。Museum at FITとSkyscraper Museumも、それぞれの専門知識を提供。放送分野の博物館やTribeca Festivalも名を連ねた。RiseNYは、チケット収入の一部を提携先へ寄付すると説明している。
最後は46席のフライングシアター
順路の終点に置かれたのが、46席のフライングシアターだ。座席は約9メートルまで持ち上がり、来場者の足が床から離れた状態で動く。目の前には180度、幅約12メートルのドームスクリーンが広がり、8Kで撮影した空撮映像を上映する。
座席は映像に合わせて傾き、旋回や上昇を感じさせる。風、霧、香りも加え、ニューヨークの高層建築や名所を上空から巡る感覚をつくった。音楽にはTaylor Swiftの「Welcome to New York」やFrank Sinatraの「Theme From New York」が使われた。
ライド装置は台湾のBrogent Technologiesが担当した。Running Subway代表のJames Sannaは、息子とDisneylandの「Soarin' Over California」に乗ったという。その経験から、ニューヨーク上空を飛ぶ体験を構想したと発表資料で話している。
開業時の料金と営業時間
チケットは24ドルから。12歳未満の子どもと65歳以上には個別料金を用意した。学生、退役軍人、現役軍人も対象となり、10人以上の事前予約には団体割引を設定した。
開業時の案内では火曜日が休館日だった。金曜と土曜は午前10時から午後10時まで営業。それ以外の営業日は午後8時に閉館し、最終入場券は閉館60分前まで販売するとしていた。
RiseNYの順路は、1904年の地下鉄駅を再現した映像空間から始まる。続く七つの展示室で、金融や建築から映画、音楽まで、ニューヨークが育てた文化をたどる。その後、46席のフライングシアターに乗り、展示で見てきた街を上空から巡る。歴史を知り、実物資料を見て、最後に身体が動くライドへ進む構成だった。