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体験・イベント公開:

STU48、全国ツアー東京会場でメンバー写真が動き出すAR体験を実施

STYLYを使い、会場の壁掛け写真へスマートフォンを向けるとメンバーが現れるAR企画を展開した。

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STU48全国ツアー東京公演の壁写ARを案内する公式ビジュアル
画像:STYLY公式発表より(報道引用)

STU48は2023年8月31日、全国ツアー東京公演の会場で「壁写AR」を実施した。LINE CUBE SHIBUYAの特設スペースに掲示したメンバーの壁掛け写真へスマートフォンを向けると、ARコンテンツが現れる。STU48として初めてのAR企画で、配信基盤にはSTYLYを使った。

会場の壁掛け写真をARの起点に

来場者はSTYLYアプリを端末へ入れ、専用ポスターのQRコードを読み込む。その後、会場に並ぶ写真へカメラを向けると、静止画だったメンバーが画面内で動き出す。現地にある物理的な展示を画像認識の目印として使い、デジタル演出と重ねた。

ARを見るまでには、アプリの導入、QRコードから作品を開く操作、壁写を認識させる操作が必要だった。単に会場へ近づけば自動表示される位置情報型ではない。どの写真へ重ねるかを画像で特定するため、同じコンテンツを別の場所で開いても、本来の見え方にはならない。

STYLYはWeb上でXRコンテンツを制作・配信する基盤で、今回のようなスマートフォンARにも使われる。主催者は個別アプリを新規開発せず、既存の配信アプリへ企画を載せた。来場者側には事前準備が生じるものの、短期公演だけの専用アプリを維持する負担は避けられる。

体験は開演前、開場中、終演後の時間帯に分けて提供した。公演チケットを持たない人も先行体験時間には参加できたが、混雑時はチケット保有者を優先した。開場中と終演後には整理券を配り、ライブ会場の人流とAR体験の待機列を分けている。

体験時間を公演の進行に合わせる

先行体験は16時から17時までで、公演チケットを持たない人も参加対象とされた。開場後はチケット保有者を優先し、整理券で順番を管理した。終演後にも体験時間を設け、入場と退場が集中する時間帯にARの待機列が重ならないよう分けた。

スマートフォンARは一人ずつ端末を操作するため、壁面が空いていても認識や撮影に時間がかかる。会場側は端末を貸し出さなくてよい一方、立ち止まる人数と通路の幅を管理する必要がある。短いデジタル体験でも、ライブ全体の人流計画に組み込むことが欠かせない。

公演前後の滞在時間に体験を加える

音楽ライブでは、開演前と終演後に多くの来場者が同じ場所へ集中する。壁写ARはステージ上を拡張せず、ロビーで待つ時間に短い個人体験を置いた。自分のスマートフォンを使うため、主催者が多数の端末を貸し出す必要もない。

ステージ上の演出と違い、壁写ARは自分の好きなメンバーの写真を選び、近距離で画面に収める。全員が同じ瞬間を見るライブと、個別に選んで記録するARの役割を分けている。撮影した画面を持ち帰れることも、物販写真との相性がよい。

一方で、アプリの事前インストールと通信環境が参加条件になる。公式案内は通信費を来場者負担とし、当日の手順を二段階で説明した。短時間の企画でも、アプリ導入、QRコード、認識対象の三つが揃わなければ体験は始まらない。

物販写真をデジタル演出の入口へ変える

「壁写」はアイドル公演で親しまれてきた展示形式だ。そこへARを加えることで、既存の写真掲示を壊さず、動きや音を追加できる。大規模な専用セットを設けなくても、ファンが知っている会場文化をデジタル体験の入口へ使った事例である。

この企画は全国ツアー全会場への導入発表ではなく、2023年8月31日の東京公演で実施されたものだ。STU48として初のAR施策だったことと、今後の常設提供が決まったことは同義ではない。開催範囲を過大に広げず、単独公演での試行として記録する。