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施設公開:

VR Worldがニューヨーク旗艦店を開業、3層にVRとバーを集約

1万2,000平方フィートの施設にゲーム、アート、飲食を配置し、短時間利用に限らない滞在型のVR施設を組み立てた。

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VR Worldニューヨーク旗艦店のVR体験エリア
画像:VR World公式発表より(報道引用)

VR Worldは2020年1月28日、ニューヨークのミッドタウンに旗艦店を開業した。3層、1万2,000平方フィートの館内にVRゲーム、インタラクティブアート、バーを集め、利用者が遊ぶ内容と滞在時間を選べる施設とした。

所在地は8 East 34th Street。2017年に開いた初代店舗の運営をもとに、ゲームだけを短時間遊ぶVRアーケードから、アート、映画、飲食、夜間イベントまで受け入れる都市型施設へ拡張した。

館内で複数のVR作品を選べる

館内では、ヘッドセットを使う短編作品から、触覚デバイスを組み合わせたゲーム、複数人で挑むVR脱出ゲームまでを提供した。最大4人で動く「Arizona Sunshine Free Roam」、触覚ベストと専用銃を使う対戦型「Tower Tag」、2人または4人で60分以内の脱出を目指す「Assassin's Creed: Escape The Lost Pyramid」などが並んだ。

このほか、4台のモーションシミュレーターで競う「Project Cars 2」、一人乗りの飛行装置「Sangwha Flying Jet」、海中で巨大なクジラと出会う「theBlu」などを用意した。遊ぶ人数、所要時間、装着機器が異なる作品を同じ館内に置き、来場者がその場で選べるようにした。

VRのプレイ区画と飲食スペースを同じ建物に置いた点も特徴である。メインフロアと地下にはバーとVR設備、メザニンには少人数で会話できるラウンジと映像・アート作品を配置した。夜にはDJやクラブイベントも開催する計画だった。

中央階段には高さ30フィートの彫刻「Hypercube」を設置し、The Endless Co.が制作した投影で表情を変える。ヘッドセット内にしか見えない作品が多いVR施設で、装着していない同行者や通行人にも見える共有の焦点をつくった。

都市型施設としての使い方を広げる

初代店舗は2017年に開業した。旗艦店では面積を広げ、昼のゲーム利用、企業イベント、夜間の飲食を同じ場所で運営できるようにした。家庭用VRとの差は機器の所有ではなく、複数人が集まり、作品を選び、体験を共有できる環境に置かれている。

料金は2時間44ドル、終日64ドル。作品ごとの都度課金を避けたことで、知名度の低い短編にも試しやすい一方、混雑時には人気作品の待ち時間を館内で過ごす必要がある。バー、ラウンジ、共用アートはその待機を施設内の滞在へ変える役割を持った。

VR Worldの旗艦店は、VRアーケードにバーとアート施設の性格を加えた事例だった。個別コンテンツの更新だけでなく、時間帯ごとに異なる客層を受け入れる運営が施設の構成に表れている。

一般向け営業は2022年末に終了

VR Worldは、同社のLinkedInページで一般向け営業を2022年末に終了したと説明している。このため、この記事で紹介したニューヨーク旗艦店は現在営業していない。

施設は閉館したが、ゲームだけでなく飲食、アート、イベントを組み合わせ、来場者の滞在時間を延ばそうとした設計は、都市型VR施設の事例として参照できる。開業時の料金や提供作品は2020年当時の情報であり、現在利用できるサービスではない。

また、学生向け教育プログラム、業界パネル、クリエイターの交流会を継続する方針も示した。市販ヘッドセットを試す場所にとどめず、VRを題材に人が集まる場を運営しようとした点が、旗艦店という位置づけを支えていた。