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施設公開:

浮体式アトラクション「XTower」が米国進出、2施設で稼働

150人が同時に利用できる浮体式アトラクション「XTower」が米国へ進出。ノースカロライナ州の2施設で稼働を始めました。

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湖上に設置されたXTowerを空から捉えた公式写真。複数のスライドと飛び込み台を備える
画像:Commercial Recreation Specialists公式発表より(報道引用)

米Commercial Recreation Specialists(CRS)は2026年8月20日、浮体式アトラクション「XTower」の米国展開を発表した。CRSが米国での独占提供者となる。主な販売先は、ウォーターパークやリゾートをはじめ、水辺のレジャー施設を運営する事業者だ。キャンプ場やマリーナ、自治体にも導入を提案する。すでに米国内の2施設で稼働しており、2027年に設置する案件の受注も始めた。

XTowerは、大型ウォータースライドの機能を一つの浮体設備に集約している。湖や採石場跡などの水面に設置できる。CRSは単体のアトラクションにとどまらず、来場のきっかけや追加料金の対象になり得る設備として売り出している。滞在時間や飲食などの周辺消費への効果も訴求するが、その実績値は今回の発表には示されていない。

9本のスライドと3つの飛び込み台を集約

XTowerは水面から40フィート(約12メートル)の高さがあり、9本のスライドと3つの飛び込み台を一つの構造にまとめる。スライドには、利用者が勢いよく水面へ飛び出すタイプ、急降下するタイプ、長く滑走するタイプがあり、体験の強度を一種類に限定していない。高所から飛び込む利用者だけでなく、周囲から見る人にとっても動きの多い景観になる。

土台は40フィート四方、約12メートル四方の浮体プラットフォームである。最大150人が同時に利用し、設備上は毎時600人を受け入れられる設計としている。単純計算では、一人当たりの滞在を約15分で循環させる処理能力になる。実際の受け入れ人数は、入場手続きや救命胴衣の受け渡しにも左右される。遊泳能力の確認、安全説明、各アトラクションの待ち列も含めた運用設計が必要だ。

構造には溶接アルミニウムと業務用の膨張式部材を使用する。CRSは品質、耐久性、安全性に関するASTM規格に沿って設計・製造したと説明している。陸上のタワー型設備に比べて恒久的な基礎工事を減らせる一方、水面への係留や岸からのアクセスは導入場所ごとに設計することになる。

米国では2施設が先行導入

XTowerは米国外ですでに20件を超える設置実績がある。米国では、ノースカロライナ州のFantasy Lake Adventure Parkと、同じく同州にあるSkylake Adventuresが最初の導入先となった。設置はそれぞれ2026年4月と5月に完了している。

Skylake Adventuresの共同創業者Sean “Mouse” Howard氏はCRSの発表で、来場者がXTowerを体験すると施設での過ごし方が一段変わると説明している。これは運営会社による導入事例の紹介であり、利用者数や売上の増加率までは公表されていない。ただ、既存の水辺施設に追加した2件を先行例として示すことで、新規開発だけでなく営業中の施設にも導入できる点を訴求している。

CRSが提供する範囲は設備販売に限らない。候補地の計画、アトラクション設計、設置、運営支援、将来の段階的な拡張までを扱う。CRSは25年以上にわたり、全米50州の約3,000顧客へレクリエーション製品や開発支援を提供してきたとしており、その既存顧客網をXTowerの米国展開に利用する形になる。

入場料だけでなく、滞在時間と周辺消費を狙う

CRSはXTowerについて、単独で価格を設定する、既存の入場券に追加する、ほかの水上アトラクションと組み合わせるといった商品設計が可能だと説明している。高い構造物は遠方からも認識しやすく、施設を選ぶ理由や写真・動画を撮る対象にもなる。設備の利用料だけでなく、滞在時間を延ばし、飲食、レンタル、ほかのアクティビティの利用につなげることが事業者側の狙いである。

一方、発表には本体価格と輸送・設置費が記載されていない。必要水深や設置期間も不明だ。監視員数、年齢・身長制限といった利用条件も明らかにされていない。毎時600人という数字は、設備の設計上の処理能力である。各施設が実際に同じ人数を受け入れられるとは限らない。水面の状態や天候、救助体制、地域の許認可は、導入地ごとに確認する必要がある。

毎時600人を受け入れるには岸側の運用も必要

浮体式設備は、陸上に大型タワーを建設する方式とは必要な工事が異なる。CRSは既存の水辺施設にも追加できると説明しており、全面改修を伴わずに有料アトラクションを増やせる可能性がある。ただし、基礎工事や導入費を実際にどこまで抑えられるかは公表されていない。

最大処理人数だけでは、実際の運営成績は判断できない。受付から更衣、救命胴衣の受け渡し、入退場、救助まで、人の流れを円滑に保つ必要があるためだ。天候による休止を含む年間稼働率や、必要人員と保守費も収支に影響する。発表資料には、追加料金の購入率や飲食を含む来場者単価、米国の先行2施設の稼働実績は記載されていない。