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テクノロジー公開:

AIR RACE X、実際の飛行データを渋谷上空へ重ねるAR観戦を発表

各地で計測した飛行データをSTYLYで渋谷の街並みに再現し、現地で観戦するXRレースを開催した。

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渋谷の街並みの上を飛ぶレース機をARで表現したAIR RACE X公式ビジュアル
画像:STYLY公式発表より(報道引用)

AIR RACE X実行委員会とSTYLYは2023年9月11日、「AIR RACE X 2023 SHIBUYA DIGITAL ROUND」を10月15日に開催すると発表した。各国のパイロットが個別の場所で飛び、その計測データを渋谷の街並みへARで再現するモータースポーツだ。

離れた空で飛んだ機体を一つのコースへ再現

競技では、パイロットが世界各地に設定されたコースを実際のレース機で飛行する。機体の位置、姿勢、速度などを高精度に計測し、同じ条件のデジタルコース上でタイムを比較する。決勝では、そのデータから作った機体映像をSTYLYで渋谷上空へ重ねた。

大会は6日間の予選と、1日で行う決勝トーナメントで構成された。選手が同じ時間、同じ空域へ集まるレースではないため、計測した飛行を共通の競技データへ変換する工程が順位決定と観戦表示の基盤になる。主催者は1000分の1秒単位でタイムを競う形式として案内した。

通常の航空レースは、複数の機体と観客を一つの開催地へ集める必要がある。AIR RACE Xは実際の飛行と現地観戦を分け、遠隔地の競技データを都市のAR体験へ変えた。飛行そのものをCGだけで代替したのではなく、各パイロットの実測結果を表示に使う。

実寸大と卓上サイズの二つのARを用意

渋谷のパブリックビューイングでは、実際の街を背景に実寸大の機体を観戦する。クラウドファンディングの参加者向けには、決勝後に卓上サイズと実寸大のARコンテンツも提供した。スマートフォンから同じ競技データを異なる縮尺で見られるようにした。

ARの表示にはスマートフォン版STYLYを使用した。実寸大表示は都市の空間と機体の大きさを対応させ、卓上版はレース全体を見渡しやすくする。同じ飛行データでも、街中で見上げる観戦と、手元でコースを俯瞰する観戦では得られる情報が異なる。

主催はパスファインダー、Strategic Partners、STYLY、NOIZ、渋谷未来デザインで構成する実行委員会。発表時には、無料パブリックビューイング会場の整備と、パイロット視点でコースを飛ぶ追加コンテンツの開発費を募った。

クラウドファンディングは2023年9月8日から10月6日まで実施し、目標額を700万円に設定した。支援金の用途として、渋谷の無料観戦会場とXRコンテンツ制作の二つを明記した。支援者向けにはAR観戦コンテンツの試用期間を設け、コース上へ個人名や企業ロゴを掲出する返礼も用意した。

XRがスポーツ会場の場所を組み替える

この方式では、競技者が飛ぶ空、順位を計算するデジタルコース、観客が集まる都市空間が別々に存在する。XRは映像を華やかに見せるだけでなく、通常なら成立しにくい場所の組み合わせを可能にした。

一方、観客がレースを理解するには、機体の軌跡、タイム差、ルールをAR画面の中で読み取れる必要がある。実寸大の迫力と競技情報の見やすさを両立できるかが、都市型XRスポーツの観戦品質を左右する。

2023年大会はすでに終了している。後年のAIR RACE Xは別日程・形式で開催されているため、この記事の会場や配信条件は2023年の渋谷大会に限った記録として参照する必要がある。