Wynn Las Vegasが「Awakening」を発表、360度客席の専用劇場で上演
可動舞台、照明、音響、大型パペットを組み合わせる新作ショーが、専用の円形劇場で開幕した。
Wynn Las Vegasは2022年10月4日、新作ショー「Awakening」を11月7日に開幕すると発表した。上演場所は同作のために新設したAwakening Theater。客席が舞台を囲む360度の円形構造を採用した。
劇場は1,600席で、すべての席を中央舞台から75フィート以内に配置した。一般的な正面舞台のように遠い後方席をつくらず、出演者と大型造形を四方から近距離で見せる設計である。
可動する舞台を中央に設置
客席の中央には直径60フィートの多面体状舞台を置いた。二色性ガラスと専用LED画面で構成され、複数の面が上下し、回転する。出演者の身体表現に、大型パペット、衣装、映像、照明、音響を重ね、舞台自体が水中や雲上の世界へ姿を変える。
物語は、一人の主人公と二人の旅人が、離ればなれになった恋人たちを再会させる旅を描く。現代的な神話を五つの世界に分け、300点を超える衣装と大型の生物造形で場面を識別できるようにした。
構想と制作を担ったのはBernie Yuman、Baz Halpin、Michael Curry。脚本はKelly Sue DeConnick、音楽はBrian Tyler、舞台はGeorge Tsypin、衣装はSoyon Anが担当した。ナレーションにはAnthony Hopkinsを起用した。
劇場のどの方向からも演技が見える一方、正面が固定されないため、観客の視線を照明と舞台の動きで誘導する。WynnSonicとPHBX Technologyを使う音響は、音の位置を三次元的に動かし、見てほしい場所を耳からも示す。
大型パペットと出演者を同じ距離で見せる
Michael Curryが設計したキャラクターは、出演者が操作する大型パペットとして舞台へ現れる。映像だけで巨大な生物を表示せず、実際の造形を人が動かすため、座席から立体感と素材の動きを確認できる。可動舞台が高さと向きを変え、造形とダンサーの位置関係を場面ごとに組み替える。
中央舞台の周囲すべてに観客がいるため、裏側を完全に隠すことは難しい。操作する人や装置の動きを演出の一部として処理し、どの方向から見ても物語が破綻しない振付が必要になる。
公演と建築をまとめて設計
舞台機構と客席を作品に合わせ、専用劇場として整備した。別会場へ容易に持ち出せる巡回公演よりも、ラスベガスの同じ場所で長期上演し、設備投資を回収する方式を選んだ。
発表時点の公演は火曜から土曜まで、19時と21時30分の1日2回と案内された。チケットは125ドルから。公式発表には上演時間や制作費は載っていないため、劇場の規模から投資額を推定することは避ける必要がある。
WynnとEncoreは計4,748室のホテル、カジノ、飲食、会議場を持つ。Awakeningは宿泊客が夜に選べる看板公演として組み込まれ、ショー単体の収益に加えてリゾート内の滞在理由をつくる。専用設備を長期運用するラスベガス型の常設ショーである。