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テクノロジー公開:

『ブラック・ミラー』のフリーロームVRがマドリードへ、6人一組で物語の主人公に

『ブラック・ミラー』の世界を新作ストーリーで体験する、マドリードの少人数フリーロームVRを追う。

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高速走行する列車の車内で、4人の参加者とLifeAgentのロボットを描いたTHE BLACK MIRROR EXPERIENCEの公式ポスター
画像提供:Banijay Live Studio/公式発表より(報道引用)

Banijay Live Studioは2026年6月4日、没入型体験「THE BLACK MIRROR EXPERIENCE」をスペイン・マドリードで始めた。会場はEspacio Delicias。アンソロジー作品『ブラック・ミラー』の世界を、実空間とフリーロームVRで体験する企画だ。Banijayは5月6日付の発表で会場と開業日を公表した。その後、ニューヨークとサンパウロにも展開している。マドリードは、モントリオールでの世界初演に続く欧州最初の会場となった。

映像作品をなぞらない、会場限定の新作

制作はBanijay Live StudioとVRスタジオUnivrseの共同。体験用に、原作世界を舞台とする独立した新規ストーリーを制作した。テレビシリーズの特定エピソードを再現した内容ではない。シリーズを知らない来場者も参加でき、公式サイトは「事前知識は不要」と案内する。原作の創始者はチャーリー・ブルッカーである。

参加者は架空のテクノロジー企業Phaethonのショールーム開設イベントへ招かれる。同社が披露するのは、利用者の望みを理解し、生活を簡単にするというロボット「LifeAgent」だ。便利で安心できる製品として紹介された後、その印象が崩れていく。参加者自身の選択を通じて、AIが日常生活へ入り込む怖さを描く筋立てである。

物理セットからフリーロームVRへ移る60分

Banijayの開業案内による所要時間は60分で、1組は最大6人、対象年齢は12歳以上。実空間のセットを進んだ後、ヘッドセットを装着してフリーロームVRへ移る。公式サイトによると、参加者はLifeAgentを設定し、その後の選択によって次に起きる出来事が変わる。会場内を歩く行為とグループでの判断が、VRの物語進行へつながる構成だ。

Univrseは高来場者数の会場向けマルチユーザーVRを提供するスタジオで、同社の紹介でも本作を「物理とデジタルの境界が溶ける、生きた『ブラック・ミラー』の物語」と説明する。グループ人数を6人に絞ることで、参加者は同じ空間と物語上の判断を共有する。体験の結末が全員で完全に同じになるとは公式発表では明示されていないが、少なくとも選択が進行に影響する仕組みは案内されている。

マドリードから4都市目へ

Banijayはマドリードに続き、ニューヨークとサンパウロでも同じ体験を展開した。7月16日の公式発表では、サンパウロを4都市目とし、Shopping Eldoradoで7月31日から期間限定で開催すると告知している。マドリードは、同じ物語と技術構成を複数都市へ持ち込む展開の初期拠点に当たる。

会場はEspacio Delicias(Paseo de las Delicias, 61、Arganzuela)で、Banijayの発表では今後も追加ロケーションを予定していた。配信作品の世界を都市ごとの実空間に組み、複数の参加者が同時に歩ける体験へ変換している。各都市のチケット価格と来場者数は、確認できる公式発表では明らかにされていない。稼働率や、会場を設営するために必要な日数も不明だ。

最大6人の共同選択が物語を動かす

最大6人という定員により、参加者は誰かの選択を同じグループ内で共有する。AIの便利さと不穏さを扱う本作では、その共同判断が物語の進行に関わる。少人数制のため、一度に受け入れられる人数は限られる。

複数都市で続けるには、物理セットとVR機器を同じ水準で設営し、スタッフの案内方法も揃える必要がある。会場ごとの来場者数や稼働率は未公表で、都市数だけでは運営成績を判断できない。次の開催地、料金、開催期間、販売状況も発表されていない。