道頓堀で「XRパーク」を実証、ARを使って商店街と川沿いを巡る
道頓堀の街中でAR写真展、釣りゲーム、店舗混雑表示を実施。3Dのバーチャル道頓堀から実店舗で使えるクーポンも配布しました。
道頓堀ナイトカルチャー創造協議会、JTB、NTTドコモは2022年3月15日、大阪・道頓堀で観光DXの実証実験「道頓堀XRパーク」を実施すると発表した。会期は3月18日から4月10日まで。道頓堀商店街と、とんぼりリバーウォークを会場に、スマートフォン向けの三つのAR体験と「バーチャル道頓堀」を提供した。
1970年と2025年の万博を街並みに重ねる
「道頓堀ARフォトミュージアム」は、商店街や川沿いの風景へ写真を重ねる企画だ。1970年大阪万博当時の写真、2025年大阪・関西万博のイメージ画像を表示。大阪のイベント「MUSIC CIRCUS」「OSAKA NIGHT FUSION」の写真も見られた。街全体を展示場所として使う構成だった。
戎橋で道頓堀川の東側へ端末をかざすと「道頓堀川ARフィッシング」が始まる。画面に釣り竿が現れ、釣れた魚の種類に応じて、参加店舗で使えるデジタルクーポンを受け取れた。ゲームの結果を実店舗の利用特典へ結びつけた仕組みである。
「道頓堀センシングAR」では、参加店舗にCO2センサーと人感センサーを設置。来店前に、店内の混雑状況とCO2濃度をスマートフォン上へ表示した。発表時期は新型コロナウイルス対策が続いており、飲食や買い物の判断材料として提供された。
3Dの道頓堀をアバターで歩く
現地向けARと並行して、道頓堀商店街を3Dモデルで再現した「バーチャル道頓堀」も公開した。自宅などからスマートフォンやパソコンでアクセスし、アバターを操作して散策できる。道頓堀を題材にしたアバターも用意された。 仮想空間にはシューティングゲームと、たこ焼き探しゲームを収録。ここでも、実際の商店街で使えるデジタルクーポンを入手できた。主催者はバーチャル空間を体験した人に、現地の商店街への来訪を促している。
無料アプリをTestFlightとGoogle Playで配布
AR体験には無料の専用アプリが必要だった。iOS版はTestFlightを経由してインストールし、Android版はGoogle Playで配布。対象は2019年以降に発売された端末のうち、iOS 14・15のARKit対応機種、またはAndroid 10・11のARCore対応機種とされた。条件を満たしても利用できない場合があるとの注意書きもあった。
実施主体は道頓堀ナイトカルチャー創造協議会。JTBがイベント企画と地域連携を担当し、NTTドコモが5G・XRソリューションを提供した。この実証は大阪・関西万博の「TEAM EXPO 2025」共創チャレンジにも登録された。
発表資料にはアプリのダウンロード数、AR各企画の参加人数、クーポンの取得・利用数は掲載されていない。店舗回遊や来訪価値の向上は実証目的として示されているものの、効果測定の結果までは確認できない。一方、AR写真展示と釣りゲームに加え、環境情報の表示と仮想商店街にも技術を使った。現地とオンラインの双方から、実店舗用クーポンを配布した設計は具体的に記録されている。