Escape This、Feverと5年契約 豪州5施設のチケット販売を統合
Escape Thisが豪州5施設のチケット販売をFeverへ統合し、予約導線と顧客データの活用方法を全施設で統一します。
オーストラリアの没入型エンターテインメント事業者Escape Thisは、Feverを公式チケット販売パートナーに選び、5年間の契約を結んだ。Feverが2026年8月25日に掲載した発表によると、同社はEscape Thisの全施設でチケット販売を担う。予約手続きの改善に加え、需要創出と顧客データの活用も支援する。
対象はパース2施設、シドニー2施設と、2026年8月に加わったメルボルンCBDの計5施設である。Feverの発表では、メルボルン店の開業週末が完売したとしている。既存4施設も含め、国内の全店舗を一つの販売基盤へ移す。
Escape Thisは、自社を南半球最大のエスケープルーム運営会社と説明している。映画的な空間と物語の中でパズルを解く没入型体験を掲げ、複数都市で施設を増やしてきた。今回の契約は、来場者が施設を発見し、日時を選び、代金を支払うまでの購入経路を全店舗でそろえる取り組みである。
各作品は、つくり込んだ室内セットを歩き、手掛かりを探して物語を進める。標準の体験時間は60分で、一部作品のみ45分。VRやライブ演者は使わず、実物の舞台装置、音、照明、操作できる仕掛けで構成する。Fever側で販売するのは、一つの公演だけではなく、各施設にある複数のテーマと時間枠だ。
施設横断で予約と集客の仕組みを共通化
Feverはチケット購入システムに加え、自社プラットフォームを利用する体験志向の顧客へのリーチと需要創出サービスを提供する。Escape Thisは、個別の施設サイトだけに依存せず、都市ごとに体験を探しているFever利用者へ商品を提示できるようになる。
Feverは40か国を超える地域でライブ体験を扱い、前年には3億人を超える利用者へ情報を届けたと説明している。今回の契約には、この既存利用者へEscape Thisの各作品を表示する集客面も含まれる。
共通の予約画面では、都市や施設、テーマ、開始時刻ごとの在庫を同じ基盤で扱う。広告を見た人が購入するまでの離脱率や曜日別の需要など、店舗間の比較もしやすくなる。Feverは、得られた顧客インサイトをEscape Thisの集客や運営、今後の成長判断に利用すると説明している。
Escape This共同創業者のBernie Janes氏は発表で、Feverの技術とデータを活用し、より多くの人へ体験を届けたいと述べた。Feverのオーストラリア・ニュージーランド担当ゼネラルマネージャーSean Morris氏は、拡大する施設群で一貫したチケット体験を提供する考えを示している。
5施設を同じ販売基盤へ移す
契約の対象は、5施設目となるメルボルンCBD店だけではない。パースとシドニーの既存4施設もFeverの販売基盤へ移す。今後開く施設へ同じ仕組みを適用するかは、発表では明らかにされていない。
契約期間は5年。メルボルン店の開業週末が完売した実績は発表されているが、これは提携後の販売実績ではない。Feverによる全5施設の販売は、今後の運用成果として確認する必要がある。