HIKKY、ゴーグル不要のXRアトラクション「パラリアルステージ」をVketRealで初公開
HIKKYが秋葉原で初公開した、会場とVR参加者が巨大サイネージを介して対戦するゴーグルレスXRアトラクションの仕組みと運用を追います。
株式会社HIKKYは2025年12月18日、ゴーグルレス没入型XRアトラクション「パラリアルステージ」を発表した。初公開の場は、12月20日・21日に秋葉原UDX 2階のAKIBA SQUAREで開かれた「VketReal 2025 Winter」。HIKKYは同アトラクションを「国内初」と案内しているが、これは同社が同年12月18日時点で確認した範囲によるものだ。この体験では、来場者が巨大サイネージに囲まれた区画へ入る。VRヘッドセットは使わず、画面に映るアバターや住人と向き合う。HIKKYの発表によれば、バーチャル側の操作は現実会場へ届き、会場側の操作もバーチャル空間へ反映される。離れた場所にいる参加者同士が、同じゲームの状況を変える仕組みだ。
イチゴとビームで進むリアル対VRの対戦
公開時のステージは、チョコレートまみれのイチゴが大砲から放たれるバーチャル世界を舞台にした。会場側の参加者はコントローラーを持ち、ビームを撃つ。発表では、イチゴが大砲にセットされるのを阻止する展開と、ビームが命中した住人がクリスマスツリーのオーナメントになる演出が示された。
勝敗は巨大なピンボールで決まる。VR側で住人を攻撃した場合と、リアル会場側でビームを命中させた場合に、それぞれのチームのボールが増える。ボールが多いチームほどゴールインの機会が増す仕組みで、画面の中のアバターだけが遊ぶのではなく、会場側の操作も対戦の結果に直結する。発表資料は、VR側とリアル側のどちらがゴールインするかを競う内容としている。
抽選参加と投げ銭方式で初回運用
パラリアルステージの体験参加は、当日にブース付近のQRコードから申し込む抽選制だった。当選者は指定時刻にブースへ向かう。料金は体験後に任意の金額を支払うポストプライシング(投げ銭方式)で、支払いにはPayPayを利用できた。来場者の動線と参加枠を抽選で扱い、価格は体験後の評価に委ねるという運用だった。
VketReal 2025 WinterはHIKKYが主催した体験型XRイベントで、公式サイトでは両日10時から19時まで開催された。会場はフリーエリアとチケットエリアに分かれ、チケットエリアの料金は前売り2,000円、当日2,500円だった。VketRealは、Vketから派生し、アバターとして現実で活動する人の交流や、リアルとバーチャルの双方向コンテンツを掲げるイベントである。パラリアルステージは、その中で遠隔のVR参加者と会場参加者を一つの対戦ルールに接続する企画となった。
HIKKYとNTTアーバンソリューションズが示す街での展開
HIKKYの発表は、XRなどのデジタル技術を使った街での体験創出に取り組むNTTアーバンソリューションズにも言及する。両社は、店舗・街・人・バーチャルが重なり合う次世代のプラットフォームを生み出すため、現実とバーチャルを行き来するXRアトラクションの創出に挑戦するとしている。常設化や導入場所、時期といった具体策は、この発表では明らかにされていない。一方で、会場の一角をサイネージとコントローラーで対戦空間に変え、遠隔のアバター参加者と接続した初公開は、その構想を実地で示す機会になった。
所要時間と同時参加人数は未公表
初公開時は、会場参加者を当日抽選で決め、当選者ごとに指定時刻を案内した。公式発表には1回の所要時間と同時参加人数が記載されていない。遠隔のVR側から参加できる人数、必要な通信環境、途中で接続が切れた場合の扱いも不明である。
料金は体験後に任意で支払う方式だったため、通常の固定価格は設定していない。HIKKYは常設化の時期や次の設置場所を発表しておらず、今回の運用結果も公表していない。確認できる実施内容は、2日間のイベント会場で抽選参加とPayPayによる任意支払いを採用したことまでである。