PHIが「Horizon of Khufu」約12万枚販売、Montreal公演を19週で延長
PHI Studioが大空間VR作品のMontreal公演で約12万枚を販売し、需要を受けて会期を9月1日まで延長しました。
PHI Studioは2024年6月17日、大空間VR作品「The Horizon of Khufu」のMontreal公演が開始19週間で約12万枚のチケットを販売したと発表した。需要を受け、Old Montrealでの会期を同年9月1日まで延長。単一都市の販売実績と会期変更を公式に示した。
45分の文化遺産VRを都市ごとに展開する
体験時間は約45分で、来場者はVRヘッドセットを装着し、実際の会場を歩きながら古代エジプトのGiza台地やKhufuの大ピラミッド内部を巡る。フランスのEmissive(現Excurio)が3年をかけて研究・開発し、Harvard UniversityのGiza Projectを率いるエジプト学者Peter Der Manuelianと連携した。
Montreal以前にはParis、London、Shanghaiなどで展開していた。作品を都市ごとに作り直すのではなく、広い床面、複数のヘッドセット、位置追跡、装着・案内の運営を会場側へ実装し、同じ作品を複数市場へ配給する方式である。
約12万枚という数字は来場完了数ではなく、PHIが発表したチケット販売数である。売上高、稼働率、広告費、無償招待の扱いは開示されていないため、この数値だけで公演の採算性までは判断できない。
編集部の見方:延長判断には設備の共用期間も影響する
フリーロームVRは、劇場のように作品を上映する一方、端末の充電・清掃、来場者への装着説明、位置追跡エリアの調整を毎回必要とする。会期延長は追加需要を取り込めるが、同じ会場と機材を次作品へ切り替える時期も後ろへ動かす。
PHIの発表は、文化遺産を題材にした45分作品が都市巡回と長期販売の両方に使われた記録である。今後の事業評価では、販売枚数に加え、時間帯別の稼働、端末当たりの処理人数、別都市へ移す際の設営期間が重要になる。