Immersive Museumが大阪へ、堂島で印象派の映像空間を展開
モネら印象派の作品を壁と床へ投影する没入型展示が、関西で初めて開催されることになりました。
Immersive Museum OSAKA実行委員会は2023年5月10日、堂島リバーフォーラムで「Immersive Museum OSAKA」を開催すると発表した。会場は大阪市福島区福島1丁目。会期は6月17日から9月6日まで。関西初開催となる大阪展では、モネを中心とする印象派8人、約80作品を映像と音で再構成した。
高さ6メートル、約450平方メートル
映像は来場者の足元まで広がる。
会場には高さ6メートル、約450平方メートルの映像空間を設けた。壁面と床面へ連続して投影し、来場者は空間の中を自由に歩ける。正面のスクリーンを席から見る上映とは異なり、足元を含む複数方向へ映像が広がる。
音響も映像に合わせて構成された。絵画の一部を拡大し、筆触や色の重なりを動きとして見せることで、原画の大きさとは別の視点から作品を見せる。発表資料が示す450平方メートルは空間全体の面積であり、投影面積そのものではない。
印象派8人、約80作品を8場面に
展示は早稲田大学文学学術院の坂上桂子教授が監修した。クロード・モネを中心に、印象派を代表する8人の画家から約80作品を選び、8つの場面に分けた。モネの「睡蓮」、ドガの「踊り子」、ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」などが含まれる。
「印象、日の出」の場面では、モネが見たと考えられるフランスのル・アーヴル港をCGで再現し、絵画と組み合わせた。「印象派の技法」では絵の具の色を分け、画面を拡大する。普段は完成した絵の表面に残る筆触を、色が置かれていく過程として見せる場面だ。
「モネの連作」は、同じ風景を異なる時間に描いた作品を続けて投影する。画面が切り替わるにつれて光や色も変化し、一枚ずつ鑑賞すると離れて見える作品を、時間の流れとしてつないだ。約80作品は、画家の視点や技法を軸にした8つの主題へ組み直されている。
原画をそのまま大きく映すだけで終わらず、制作過程や画家の視点を映像化するための演出を加えた。どこまでが原画に基づく部分で、どこからがCGによる補足かを区別して見る必要がある展示でもあった。
日本橋で20万人超を動員後、大阪へ
Immersive Museumは2022年、東京・日本橋で初開催され、20万人以上を動員した。大阪は関西で初めての開催地となった。東京で使った印象派の企画と映像プログラムを、大阪市福島区の堂島リバーフォーラムへ展開した。
営業時間は午前10時から午後8時、最終入場は午後7時。料金は一般2500円、中学生・高校生1700円、小学生700円だった。未就学児は保護者同伴の場合、保護者1人につき2人まで無料。暗い会場内での安全管理のため、小学生以下だけでは入場できず、保護者1人が同伴できる子どもの人数にも上限を設けた。
主催はImmersive Museum OSAKA実行委員会、企画制作は電通とドリルが担当した。美術史の研究者が選んだ作品と解説の視点を土台に、壁と床を使う映像体験として見せる。日本橋で20万人超を集めた企画を、関西では初めて約3カ月にわたって開催した。