Immersive Van GoghがニューヨークPier 36へ、7万平方フィートの会場を使用
50万立方フィート超の投影空間に、ニューヨーク会場専用の鑑賞台と参加型要素を加えた。
Lighthouse Immersiveは2021年4月23日、「Immersive Van Gogh」をニューヨークのPier 36で6月10日に開幕すると発表した。会場面積は7万平方フィート。ゴッホの絵をアニメーション化し、壁と床を覆う50万立方フィート超の映像空間を作った。
会場はマンハッタンのLower East Side、299 South Streetにあり、East RiverとBrooklyn、Manhattan、Williamsburgの各橋を望む。大規模イベントに使われるPier 36へ、期間限定の投影設備と鑑賞空間を設けた。
会場固有の鑑賞場所を追加
映像制作はMassimiliano Siccardi、音楽はLuca Longobardi、アートディレクションはVittorio Guidottiが担当した。Siccardiはゴッホの作品を細部へ分解し、複数の投影面をまたぐ動きとして再構成した。Longobardiの音楽が場面の長さと転換を支え、来場者はループする映像の途中からでも鑑賞できる。
ニューヨーク版には、Broadway作品の舞台美術で知られるDavid Korinsが参加した。建物に合わせた鑑賞台、鏡面、参加型の仕掛けを加え、立つ位置によって映像の見え方が変わるようにした。
他都市と同じ映像を使いながら、来場者が立つ高さや映り込みを会場ごとに変える。同一ブランドの巡回展でも、建物の寸法を演出へ取り込む方法で差をつけた。
19都市へ広がる巡回網
2021年中に北米19都市での開催を予定し、ニューヨーク以前にはトロント、シカゴ、サンフランシスコなどで上映。運営側は北米初演以降のチケット販売を150万枚超と発表した。この数字は複数都市を合わせた実績であり、ニューヨーク会場単独の販売数と区別する必要がある。
共通映像と都市別の造作を組み合わせる
巡回型展示では、同じ映像と音楽を使うことで制作費を複数都市へ分散できる。その一方、天井高、柱、入口、避難経路は会場ごとに異なる。ニューヨーク版では50万立方フィート超という空間量を生かし、鏡や高低差のある鑑賞場所で都市固有の見え方を加えた。
Pier 36の7万平方フィート全体が投影面だったという意味ではない。発表値には受付や移動区画を含む会場面積と、映像で包む空間の体積という異なる指標が並ぶ。数字を比較するときは単位と対象を分ける必要がある。
発表資料にはニューヨーク会場の同時定員や投影機数は載っていない。大空間と都市別の造作を組み合わせ、共通プログラムを多拠点へ展開した事例である。
同時期には名称の似たゴッホ展が複数存在した。本作を識別する要素はLighthouse Immersiveの運営と、Siccardi、Longobardi、Guidottiによる制作陣である。他企画の来場者数や設備仕様を混ぜず、会場ごとの公式発表を確認する必要がある。