子ども向けリゾートの列車を恐竜体験へ、「Jurassic Junction」が開業
Give Kids The World Villageの既存列車を、ジャングル、洞窟、発掘現場を巡るバリアフリー体験へ改修しました。
非営利リゾートのGive Kids The World Villageは2021年8月31日、列車アトラクション「Jurassic Junction」を開業した。所在地は米フロリダ州キシミー。既存の「JJ's Express」を恐竜と古生物学の物語に合わせて改修したものだ。テーマエンターテインメント業界の企業と個人が、制作作業や機材を寄付した。
Give Kids The World Villageは89エーカーの敷地を持ち、重い病気の子どもと家族へ1週間の滞在を無料で提供する。1986年の開設から発表時点までに、世界各地から約17万7,000人の子どもと家族を受け入れた。Jurassic Junctionは、同施設にある車いす対応のライド4施設の一つとされた。
列車でジャングル、洞窟、発掘現場を巡る
乗客は列車に乗り、恐竜が潜むジャングルを進む。その後、先史時代を題材にした洞窟へ入り、化石発掘現場のそばを通る。線路はVillage内のAmberville地区にある既存ルートを使った。
車内音声には「車掌」と「古生物学者」の2人が登場し、沿線の見どころを紹介する。車掌役はディズニーランドのアナウンスで知られるBill Rogers氏、古生物学者役はCamille Dixon氏が担当した。Pachinko Mediaが声と音楽を収録・編集し、乗り場の背景音楽も制作した。
アトラクションはADAに対応し、車いすを利用する来場者も乗車できると発表された。ただし、車いすの固定方法、1編成で受け入れられる台数、乗降に必要な時間は公表されていない。音や暗い洞窟への感覚過敏に対応する案内も、今回の発表には記載がない。
業界各社が専門分野を持ち寄る
計画のきっかけは、音響・ショー制御会社Craftedが、既存列車へ車内音響を加える案を施設へ持ち込んだことだった。Craftedは音響設備を設置し、列車の電源と制御装置も交換した。Alcorn McBrideは音声再生機「RidePlayer」を提供している。
Updike Creativeはクリエイティブディレクションとプロジェクト管理を担い、音声トラックも制作した。Scenarioは列車一式を改修し、客車へ新しい日よけを取り付けた。Stefan Rulesは物語、グラフィック、クリエイティブディレクションを担当。Aye-Five Attractions & Entertainment Designも物語づくりに参加した。
Eric Williams Creativeが列車の配色と全体の外観を定め、Color Reflectionsは車体と乗り場の線画、文字、サインを制作した。沿線の背景画にはScenarioのArielle Rassel氏と、Epbotを運営するJen Yates氏、John Yates氏が参加。Updike Creativeは、各地の鉄道から集めた約100年前のランタンと機材も装飾に加えた。
既存列車の駆動系まで更新
改修は外観と物語の追加にとどまらず、列車の電源、制御装置、車内音響まで含んだ。既存の線路と列車を使いながら、乗車中に聞く物語と沿線の造形を新しくした。制作に参加した各社はサービスや機材を寄付しており、発表資料に総工費は記載されていない。
所要時間、1編成の定員、1日の運行回数も未公表だ。一般販売する施設ではなく、Villageに滞在する家族向けのアトラクションであるため、通常の入場料や単独の乗車料金は設定されていない。