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テクノロジー公開:

花王の研修施設「佑啓」、明るさを保つ没入型投影を2カ所に導入

花王すみだ事業場の「佑啓」で、映像と資料を同時に扱う没入型投影環境を2カ所に導入しました。

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花王のトレーニングセンター「佑啓」で、壁面と床面に映像を投影している室内
画像:株式会社イマーシブ 公式発表より(報道引用)

株式会社イマーシブは2025年12月23日、花王のトレーニングセンター「佑啓(ゆうけい)」への設備導入を発表した。場所は東京都墨田区の花王すみだ事業場内。2階の2カ所に、空間制御システム「Immersive Engine」と高コントラスト投影技術「Immersive Magic Wall」を設置した。研修やワークショップ、プレゼンテーションに使う。導入にはリコージャパンも参加している。

佑啓は2025年11月18日に新設された施設で、花王が培ってきた研究・開発の知見を社内外で共有し、学びと共創を生み出す拠点とされる。名称は、1998年にすみだ事業場内に開設された「佑啓塾」に由来する。イマーシブの説明では、先人の歩みに助け導かれながら自らを開き、ともに高め合う場という思いを受け継いだ名称だという。

明るいまま、映像と資料を同時に扱う

導入の出発点は、暗くしなくても映像や細かな資料が見える投影環境への要望だった。一般的な投影では室内の照度を保つと映像が白っぽくなり、文字や細部の視認性が下がりやすい。反対に映像を見せるために照明を落とせば、参加者の表情や手元の資料を確認しにくくなる。研修や対話を伴う場では、映像の見栄えだけでなく、資料を読み、相手を見て話せることが空間の使い勝手に直結する。

花王はスクリーンと塗料による投影品質を比較し、Immersive Magic Wallを採用したという。この技術は、投影時の白飛びや光の反射を抑える。プロジェクターの機種と台数、投影面の寸法、照度、施設面積、導入費は公表されていない。

コンテンツ追加を前提にした操作設計

空間の整備は、映すコンテンツをすべて決める前に進んだ。完成後も内容を追加できるよう、Immersive Engineを採用している。操作用タブレットから映像、資料、投影レイアウト、照明を切り替えられる。説明者が来訪者や議論の流れに合わせて、その場で表示内容を変える仕組みだ。

発表には花王のデジタル戦略部門 DXソリューションズセンター、デジタルエクスペリエンス部長の岡本学氏のコメントも掲載された。岡本氏は、当初は「何を映すか」の方向性が後から定まるほど選択肢が広く、調整に試行錯誤を重ねたと説明する。一方で完成後は、研修に加えて迫力あるプレゼンテーションへの展開を見込むとしている。ここで示されたのは完成時点の利用意向であり、利用実績や研修効果の数値は発表されていない。

来訪者説明から工程の共有まで

活用の対象は社内研修だけではない。海外からの来訪者に対し、花王の事業内容やグローバルでの活動を映像と資料を組み合わせて伝える場としての利用が挙げられた。言語に依存しにくい映像を補助線にしながら説明できることが期待されている。また、工場ラインや自動倉庫の様子を360度映像で表現し、製品が生まれて出荷されるまでの工程を共有しながら議論する用途も想定される。研修、来訪者対応、ビジネスプレゼンテーションごとに新しい映像コンテンツを追加していく方針だ。

イマーシブは今後、研修や教育、ショールーム、オフィスへ同種の設備を展開する方針を示している。佑啓でのコンテンツ追加時期、運用担当、利用頻度、成果指標は明らかになっていない。

利用実績と研修効果は未公表

発表で確認できるのは、明るい室内で映像と資料を同時に見せる設備と、タブレットから投影内容を切り替える操作方法までだ。研修、来訪者への説明、プレゼンテーションで使う計画は示されている。具体的なコンテンツの追加時期、利用頻度、運用担当者、研修効果の測定方法は明らかにされていない。