Boston科学館、最大130人超対応のフリーロームVR「Life Chronicles」導入
BostonのMuseum of Scienceが、地球生命史を巡るフリーロームVRを6月17日に開業。年齢・身長条件や料金も案内した。
米BostonのMuseum of Scienceは2026年6月3日、フリーローム型VR体験「Life Chronicles」の導入を発表した。会場は同館Red Wingの2階で、6月17日に開業する。会員には6月13日と14日の先行体験日を設けた。通常料金は28ドル、会員は23ドルで、常設展示ホールの入場券は必要ない。
作品は、フランスにある国立の自然史博物館(Muséum national d’Histoire naturelle)とExcurioが共同制作した。Bostonでの体験時間は30分。仮想の若手研究者CharlieとロボットのDarwinが案内役となり、参加者はヘッドセットを着けて同じ空間を歩く。家族やグループで移動しながら、生物と環境の変化をたどる。
9つの古環境を、生命の起源から現代へつなぐ
Museum of Scienceの発表によると、作品は生命の起源から恐竜、人類の登場までを九つの古環境で描く。旅は地球形成期のハデアンから始まり、始生代のオーストラリア・ピルバラ、カンブリア紀の中国・澄江へ進む。
その後は石炭紀のフランス、ジュラ紀と始新世のドイツ、白亜紀の米国Hell Creekを訪れる。更新世のインドネシア・フローレス島を経て、最後は現代のタンザニアに到着する。恐竜だけを切り取らず、生命と環境の変化を時系列で見せる内容だ。
制作には30人を超える専門家が参加した。古生物学、古植物学、進化、生物音響学の知見をもとに、脚本や3D映像と音響を組み立てたという。科学データに基づく表現であることは、共同制作者と科学館の双方が説明している。
大人数を同時に動かすためのプラットフォーム
Excurioは自社プラットフォーム「LBXR Pulse」を用いる。公式発表によれば、3,000〜10,000平方フィート(約279〜929平方メートル)の会場で、同時に40〜130人超を受け入れられる。参加者の位置を共有しながら、同じ会場で複数のグループを動かす仕組みだ。学校団体や家族連れが多い科学館でも、一度に多くの来場者を案内できる。
Bostonの案内には利用条件も明記されている。参加できるのは8歳以上かつ身長4フィート(約122cm)以上で、8〜17歳には参加する成人の同伴が必要だ。
心疾患やてんかんがある人、妊娠中の人は利用できない。ベビーカーや抱っこひもで乳児を連れて入ることも認めていない。めまいや吐き気、乗り物酔いが起きやすい人には利用を勧めていない。
科学館での利用条件と料金
Life Chroniclesは常設展示とは別料金の体験として運営される。科学館の入館券を持っていなくても予約でき、30分のVR体験だけを利用することも可能だ。逆に、常設展示の入館券に体験料金は含まれない。
同館は開業に先立ち、ヘッドセットを着けた状態で会場内を歩くことも案内している。車いすには対応するが、歩行補助具を使う場合は事前にスタッフへの相談が必要だ。大人数対応のシステムに加え、年齢や身長、健康状態、移動方法に応じた利用条件を公開したうえで受け入れを始める。