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テクノロジー公開:

故宮博物院とTencentのデジタル展が深圳で開幕、5.3mの裸眼3DとVR・ARを導入

文化財の文様を22倍の高精細画像、裸眼3D、VR・ARで見せる無料展が、深圳で始まった。

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故宮博物院とTencentによる深圳のデジタル文化財展示
画像:Tencent公式発表より(報道引用)

故宮博物院とTencent T-Museumは2021年12月18日、深圳のShekou Sea World Culture and Art Centerで没入型デジタル展を開幕した。故宮の建築と収蔵品に見られる文様を題材に、超高精細画像、裸眼3D、VR、AR、立体音響を組み合わせた。会期は2022年2月12日までで、入場は無料だった。

文化財の細部を22倍に拡大

展示は七つの区画で構成された。収蔵品を撮影した高精細画像を最大22倍に拡大し、肉眼では見落としやすい模様や筆致を表示する。高さ5.3メートルの裸眼3D画面では、専用眼鏡を使わずに立体感のある「デジタル文化財」を見せた。

七つの区画は、故宮の建築、四季、文様、収蔵品などを異なる表示技術で紹介した。超高精細画像の役割は、文化財を派手な映像へ置き換えることより、実物を通常の鑑賞距離から見たときに気づきにくい細部を拡大することにある。22倍という倍率を使い、模様の線や素材の表情へ視線を導いた。

高さ5.3メートルの画面では、裸眼で奥行きを感じる映像を上映した。VRのように一人ずつ機器を装着する必要がなく、複数の来場者が同時に同じ像を見られる。一方、見る位置によって立体感が変わるため、立ち位置や滞留を含む会場設計が必要になる。

VRとARを使う区画では、故宮の建物や文様を実物展示とは異なる視点から紹介した。来場者が四季の故宮を背景に撮影できる場所も10カ所設け、知識を読む展示と身体を動かす体験を同じ順路に置いた。

北京の建築を深圳で体験

会場は深圳市のShekou Sea World Culture and Art Centerで、北京にある故宮そのものから離れている。巨大な建築群は移設できないが、撮影データ、立体映像、音響を使えば、別都市で空間や意匠を紹介できる。建築へ実際に入る体験と同じではないものの、文化財への入口を地理的に広げられる。

来場者が撮影できる10カ所の場面は、春夏秋冬の故宮を背景にした。鑑賞記録を持ち帰りやすくする一方、撮影場所が混雑しないよう順路を整える運営も求められる。無料入場としたことで参加のハードルを下げ、予約はTencentのミニプログラム「Digital Palace Museum」で管理した。

実物の代替ではなく見方を追加

会場に運べない建築や、保存上の理由で細部へ近づけない文化財をデジタル化し、拡大や立体表示で見せている。一方、表示された像そのものは原物ではない。来場者が資料の由来や加工範囲を確認できる説明が欠かせない。

この展示は、同時開催のCulture + Tech International Forumとも接続していた。文化機関とTencentが、デジタル技術を文化財の研究、保存、公開へどう使うかを扱う場である。展示は技術のデモンストレーションだけに終わらず、一般来場者がその成果を体験する公開面を担った。

公式発表から確認できるのは、使用技術、七つの区画、会期、無料入場、予約方法までである。展示機器の台数や一日の受け入れ人数は示されていないため、処理能力や採算を推測で補わない。

予約はDigital Palace Museumのミニプログラムで受け付けた。発表資料には1回の入場人数、VR端末数、滞在時間は記載されていない。