Disneyが公開したピーター・パン新ライド、6自由度モーションと3D投影の統合
ファンタジースプリングスの新ライドで、車両の動きと実景、3D映像をどう同期させたのかを公式情報から追います。
Disney Imagineeringは2024年5月21日、「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」のライド技術を公開した。東京ディズニーシーの新テーマポート「ファンタジースプリングス」に、同年6月6日開業予定だった施設だ。ボート型車両と実景セット、3D映像を同期させ、ネバーランドの上空を飛ぶ感覚をつくる。新規アニメーションには、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオも参加した。
現在の東京ディズニーリゾート公式案内では、本施設はファンタジースプリングス内のライドで、所要時間は約6分、定員は12名。ゲストはボートに乗り、ゴーグルをかけて3Dで体験する。物語上はロストキッズの一員となり、ピーターパン、ティンカーベルとともに、フック船長と海賊に捕らわれたジョンを救出する旅に出る。身長102cm未満は利用できず、乗り物に酔いやすい人には利用を控えるよう案内している。技術発表時の「飛行」の訴求と、実運営における3D・回転・暗所走行という特性は、同じ体験設計の両面を示している。
旅の途中にはウェンディとマイケル、人魚たちが登場し、フック船長の海賊船ジョリー・ロジャー号にも遭遇する。映画の場面を順に見せながら、救出任務をライド全体の目的に据えた。
軌道、回転、6自由度を重ねて視界を動かす
Imagineeringは複数のライドシステムを検討し、空中を飛ぶ感覚を表現するためモーションベースを選んだという。完成したシステムは、6自由度のモーションベース、ターンテーブル、走行軌道を組み合わせている。6自由度とは、前後・左右・上下の移動と、各軸を中心とした回転を指す。軌道で場面を移動し、モーションベースとターンテーブルで乗客の向きや姿勢を変える。個別の可動量や制御方式は公表されていない。
投影には、単一レンズで3D効果をつくるソリッドステート方式を採用した。Imagineeringは実景セット、映像、車両の動きを繰り返しテストし、一つの場面として見えるよう調整したと説明している。遠景やキャラクターはアニメーションで描き、乗客の近くにある空間はセットと車両の動きで表現する。
ボートが進み、向きや姿勢が変わるたびに、映像とセットの見え方も変化する。その動きが、ジョンを追ってネバーランドを進む物語の進行になる。公式は、ショー演出、専用アニメーション、ライドの動きを高い精度で統合したアトラクションだと説明している。映像のフレームレートやモーションの可動域、投影台数、同期方式は公開していない。
約6分、12人乗りで運営
開業後の公式案内では、所要時間は約6分、定員は12人。身長102cm以上が利用条件となる。乗客は3Dゴーグルを着け、暗い屋内をボートで進む。公式ページは、回転する乗り物や3D映像で乗り物酔いが起きる可能性も案内している。技術発表で紹介された仕組みは、こうした利用条件を伴う常設ライドとして運営されている。