Planet OとNetEase Gamesが提携、上海向けVR娯楽施設を共同開発
複数人VR、360度映像、飲食、観戦を一つの店舗に収める計画を発表。ゲーム供給と施設運営を分担する。
上海のPlanet Oは2020年5月21日、NetEase GamesのVR事業と戦略提携した。両社は共同事業を通じて、ゲーム、観戦、飲食を組み合わせたロケーションベースVR施設を開発すると発表した。
提携先はNetEase Games本体に加え、LBEとVRゲームの流通を専門とするNetViosだった。NetViosはNetEaseと米VRスタジオSurviosの共同事業で、中国の家庭用・施設用市場へ海外作品を届ける役割を担っていた。
VRを遊ぶ人と見る人を分断しない
計画では、VRとMRのゲームに加え、360度の映像投影、飲食店、バー、個室、休憩場所を同じ施設へ配置する。ヘッドセットを装着する参加者だけでなく、同行者がプレイを見る時間も施設内の体験として扱う。
Planet Oは店舗運営と施設管理を担い、NetEase側のNetViosはゲーム供給を担当する。家庭用ゲームの単純な設置を避け、複数人利用、観戦、回転率を前提にコンテンツと店舗設備を組み合わせる計画だった。
Planet Oが独自開発した「Smart Facility Technology」は、プレイヤー同士の接続、競争、体験共有を施設単位で扱うための基盤と説明された。個別のVRブースを並べるだけで終わらせず、観戦する同行者や、プレイの前後に飲食する来場者も同じ場所に残れる構成を目指した。
コンテンツ供給を継続運営へ結び付ける
VR施設は開業時の目新しさに加え、再訪に必要な作品更新が課題になる。共同事業では「Raw Data」「Creed: Rise to Glory」「Beat Saber」「Glimmer Grove」「Battlewake」を供給候補に挙げ、将来の作品としてHBOの「Westworld」も示した。対戦、音楽、物語など遊び方の異なる作品を揃え、同じ機器を複数の来店理由へ使う計画だった。
海外VR作品の中国展開を支える
NetViosは、作品の調達だけを担当する販売代理店ではない。海外スタジオのVR作品を中国市場へ出す際の配信と運用を担い、Planet Oは来場者が実際に遊ぶ場所を提供する。オンラインゲーム企業が持つ作品供給網と、飲食を含む実店舗運営を接続する分担である。
Planet Oは2016年に上海で創業し、2020年後半に最初の施設を開く予定としていた。前年には不動産会社Ceetrusが主導するシードラウンドで2,150万人民元(約320万ドル)を調達している。Ceetrusが各国で商業施設を運営していたことから、最初の上海店以降も中国国内へ広げる構想があった。
発表時点では、所在地、店舗面積、導入作品数、実際の開業日は公表されていない。したがってこの記事が記録するのは、コンテンツ供給と店舗運営を分担する提携計画である。営業中の施設を評価した記事ではないため、計画値と開業後の実績を混同しないよう注意が必要だ。