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テクノロジー公開:

古代ローマ遺跡にフリーロームMR、Tarragonaが「可逆な展示」を実装

タラゴナのローマ円形闘技場で、遺構を恒久改変せずに古代の剣闘士競技を重ねるMR体験が始まりました。

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古代ローマ風に復元された円形闘技場のアリーナで、二人の剣闘士が向き合うMR体験の画面
画像:WeRiseUp/Tarragona市議会、公式発表より(報道引用)

スペイン・タラゴナのローマ円形闘技場で、複合現実(MR)体験「The Roar of Tarraco」が始まった。WeRiseUpとTarragona市議会が2026年7月1日に発表した。来場者はフリーローム対応のMRヘッドセットを着け、遺構の中を歩く。視界には約2,000年前の競技日の情景が重なる。両者はこれを、ローマ円形闘技場内で行う世界初のMR体験だとしている。

現実の円形闘技場に復元コンテンツを重ねるのが企画の核だ。発表では、来場者が元の記念建造物を常に知覚できる設計だと説明する。ユネスコ世界遺産に登録された遺構を見ながら、解説と演出を加える。

見習い剣闘士としてアリーナに立つ12分間

体験者には、見習い剣闘士を意味する「novicus」という役割が与えられる。案内役はタラコの興行主「Marcus Valerius Mesala」で、円形闘技場の仕組みを紹介し、剣闘士の戦いと異国の動物を相手にしたアリーナでの戦いへと導く。歴史的復元、空間音響、同期したナラティブを組み合わせた構成で、観光客、家族、学校・大学グループを対象に挙げる。

所要時間は1人あたり約12分で、料金は円形闘技場の入場券とは別に7ユーロ。すでに提供を開始している。通常見学に追加する短時間の商品として設計された。発表主体は、同地が古代ローマ属州ヒスパニア・キテリオルの首都だった時代へ戻る体験として訴求する。

一方、同時に体験できる人数と、1時間あたりの受け入れ数は明らかにされていない。使用するヘッドセットの機種や対応言語も未公表だ。年齢・身長などの利用条件も、今回の発表には記載がない。

機材を撤去すれば元の状態へ戻せる

開発にあたり、円形闘技場への恒久的な物理介入は不要だったという。運用機器はすべて一時的で撤去可能とし、侵襲を最小限に抑える基準で設計した。遺構に常設の造作や大型の再現セットを加えずに、アリーナの見え方を変えられることが今回の実装の前提となっている。設備を撤去して原状へ戻せることも、保存上の制約に対応する要件として示された。

復元内容の監修には、タラゴナの遺産に関わる専門家と歴史家が参加した。市長のRubén Viñuales氏は、MRを使って遺産の新しい伝え方を試し、これまでとは異なる来訪者へ届けたいと述べている。監修者の氏名や、どの資料を復元の根拠にしたかは発表に記載されていない。

WeRiseUpは、PortAventura WorldとアトラクションメーカーのVekomaによる2026年設立のバルセロナ拠点MRスタジオだ。PortAventura Worldのデジタル・イノベーション部門Adventure Labsで検証された、テーマパーク内の3つのMR体験を背景に持つ。制作にはSpatial Voyagersも協力した。今回の案件では、テーマパーク内で試してきたMRを文化遺産の観光施設へ持ち込んだ。

料金は入場券とは別に7ユーロ

体験時間は約12分で、料金は円形闘技場の入場券とは別に7ユーロ。来場者は遺構を見ながら、剣闘士競技を再現した映像と音声を体験する。建物には恒久的な設備を取り付けず、運用機器は撤去できるとしている。

発表時点では、1日に販売する体験枠の数や予約方法は示されていない。対応言語、利用できる年齢、車いす利用者への対応も未公表だ。現地での利用を検討する場合は、円形闘技場の入場案内と合わせて最新情報を確認する必要がある。