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テクノロジー公開:

ARグラスで空間にメッセージを残す「Spatial Message」を展示

NrealLightを使い、同じ場所を訪れた人へ立体的なメッセージを残す体験デモが展示されました。

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NrealLightを使ったSpatial Messageの体験イメージ
画像:MESON提供(公式発表より)

MESONは2020年2月18日、ARグラス「NrealLight」を使った周遊型デモ「Spatial Message」を発表した。東京ミッドタウンで開かれる「未来の学校祭」に、2月20日から24日まで出展する企画だった。参加料は無料。体験には会場での事前予約が必要だった。博報堂DYホールディングスと進めていた、ARクラウド技術を軸にした共同研究の第2弾にあたる。

空間に残された備忘録を読む

Spatial Messageは、ARグラスが普及した近い将来のコミュニケーションを、三つのエリアで体験させる。来場者はNrealLightを装着し、現実の場所に重なったデジタル情報を見たり、自分の言葉をその場へ残したりする。スマートフォンの画面内で完結させず、建物の吹き抜けや歩いた場所を情報と結び付ける構成だった。

最初のエリアには、誰かが残した備忘録が現れる。来場者はARグラス越しに情報を探し、同じ場所を過去に訪れた人の記録を読む。公式発表は、街や施設で思いがけない出会いや発見を生む使い方として紹介した。

吹き抜けの枯山水を参加者同士で変える

二つ目のエリアでは、吹き抜けにARの「枯山水」を表示した。参加者は鑑賞するだけでなく、ほかの来場者と一緒に砂紋のような模様を変えられる。建築空間に置かれた同じデジタル表現へ複数人が関わり、その変化を共有する体験である。

このエリアでは、ARを個人向けの案内表示として使う場合とは異なり、参加者の操作が一つの景観へ反映される。現実の吹き抜けが作品の大きさや見え方を決めるため、別の場所へそのまま移しても同じ体験にはならない。会場の構造を利用した展示だった。

自分の言葉を次の来場者へ渡す

最後のエリアでは、来場者が自分の思いを言葉にして空間へ残した。前に訪れた人の言葉を受け取り、自分が残したメッセージを後から来る誰かが読む。送信相手を決めて即座に届けるチャットとは違い、同じ場所を訪れることが受信の条件になる。

三つのエリアは、保存された情報を読む、同時に一つの空間を変える、時間を隔てて言葉を渡すという別々の関係を扱っていた。Spatial Messageという名称はメッセージ機能だけを指すようにも見えるが、展示の範囲は共有型の空間表現まで含んでいた。

「平面メディアからの脱皮」を体験にする

未来の学校祭のテーマは「脱皮/Dappi―既成概念からの脱出」。MESONと博報堂DYホールディングスは、これを受けて「平面メディアからの脱皮」を展示コンセプトにした。情報を紙や平面ディスプレイへ並べる発想から離れ、現実とデジタルが混ざる「サイバーフィジカル空間」でのやり取りを試した。

両社はこの展示を完成した製品の販売発表とはせず、コミュニケーションの概念を検証するデモと位置付けた。市街地や施設を使う実証実験のパートナーも募集している。ARグラスの普及を待つだけでなく、街や建物でどのような体験が成り立つかを企業や地域と調べる段階だった。

体験は無料、会場で事前予約

会場は東京ミッドタウン・ガレリア2階のTheatre H.P. France前。参加料は無料だが、体験にはブースでの事前予約が必要だった。2月20日の体験時間は午前11時から午後9時まで。21日から24日までは正午から午後8時までと案内された。

公式発表には、一回の所要時間、同時体験人数、NrealLightの台数、対象年齢が記されていない。来場者数や体験後の評価も、発表時点では未公表だった。確認できるのは、三つのデモが扱う内容と開催条件、共同研究の狙いまでである。