STYLYと滋慶学園、MIT.nanoで9人の学生がXR作品を開発
STYLYと滋慶学園COMグループがMIT.nanoのImmersion Labで5日間の制作講座を開き、ナノスケールの研究データを3作品へ変換した。
滋慶学園COMグループとSTYLYは2026年8月17〜21日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのMIT.nano Immersion Labで「XR Summer Bootcamp 2026」を実施した。日本から参加した学生9人が3チームに分かれ、ナノスケールの研究データを題材にインタラクティブなXR作品を制作した。STYLYが9月3日に成果を発表している。
5日間のプログラムは、両者が運営する人材育成事業「Immersive Media Lab++」の一環。MIT.nanoの研究者やラボ担当者が、設備の案内、作品レビュー、最終審査を担当した。
研究データを三つの体験へ変換
学生はゲームプログラミング、CG、VR・メタバース開発を学ぶ滋慶学園COMグループの各校から選ばれた。現地では、日本で準備した試作をMIT側の助言を受けて修正し、専門外の人にも研究内容が伝わる構成を検討した。
「Beyond Parts」は、LiDARなど機械の感覚器官を題材に、チップベースLiDARが取得するデータをゲームエンジンで可視化した。「Tiny Guide – A Birthday Beyond the Eye -」は、誕生日ケーキの準備を入り口に、製造の背後にあるナノスケールの現象を体験へ置き換えた。
「MY NANO HERO」は、肌のバリア機能に関わる生体分子と、日焼け止めに含まれるナノ粒子を扱う。最終日には3チームが実機デモと英語の発表を行い、MITの教授、研究者、ラボ担当者が講評した。
5日間で実機デモまで進める
Immersion Labには、大型可視化設備、VR・AR機器、モーションキャプチャーなどがある。今回の講座は、研究データの理解、物語と体験の設計、実装、実機検証、発表を5日間に収めた点が特徴となる。
STYLYと滋慶学園COMグループは、制作した作品を秋学期に各校舎で展示する予定だ。シンポジウムや一般向け展示での公開機会も検討するとしている。ただし、発表時点では展示校、日程、一般公開の有無を明らかにしていない。
施設向けXRの制作教育では、ヘッドセット内の表現だけでなく、実空間の機材、体験者への説明、限られた時間での検証も成果を左右する。今回は研究施設を制作場所として使い、最終日に実機デモまで行うことで、その工程を短期間で経験する形になった。