チームラボボーダレスが海外会場と連動、描いたマグロが別都市へ泳ぐ
お台場のチームラボボーダレスに、世界各地の展示とつながる水族館と、東京・上海で来場者の反応を共有する巨石が加わりました。
チームラボは2021年5月31日、東京・お台場の「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」に二つの作品を加えたと発表した。「世界とつながったお絵かき水族館」と「空間を越えて共有する巨石」である。どちらも、離れた地域にあるチームラボの展示とリアルタイムでつながる。
お台場館は2018年6月21日に開館し、3周年を迎える2021年6月21日より前に二つの連動作品を加えた。
描いたマグロが世界の展示会場へ
描く場所は紙。来場者が描いた魚を読み込むと、絵が動き出す。魚は会場の巨大な水族館へ現れ、ほかの来場者が描いた魚と一緒に泳ぐ。触れると逃げる。画面内の餌袋へ触れれば、魚に餌を与えられる。
移動するのはマグロ。東京で描かれたマグロが、世界の別会場で展示されている「お絵かき水族館」や「スケッチオーシャン」へ泳いでいく。反対に、別の場所で描かれたマグロが東京の水槽へ現れる場合もある。
作品情報には「teamLab, 2013-」と記され、音楽は高橋英明が担当した。2013年から続く「お絵かき水族館」を世界各地の展示と接続し、来場者が描いた一部の魚を会場間で行き来させる作品へ広げている。
東京と上海の壁に一つの巨石
作品名は「空間を越えて共有する巨石」。上海のチームラボボーダレスを浮遊する巨石が通路の壁へめり込み、その続きが東京の壁から現れる。一つの巨石が、二つの会場と物理的な距離を越えて存在するように見せた。
接続先は上海。2021年6月1日時点で、公式発表が明記した相手だった。接続は双方向。東京側で壁から現れた巨石に触れると青い光が上海まで流れ、上海の来場者が触れた場合は赤い光が東京へ届く。
東京で赤い光が見えた時は、上海で誰かが同じ巨石の反対側に触れている。相手の姿を映す代わりに、触れた場所から届く光の色と動きで、別会場にいる人の行動を伝えた。
作品情報は「teamLab, 2019」。2019年の作品が2021年にお台場館へ加わり、東京と上海の壁を一つの巨石でつないだ。
休館明けは日時指定で再開
お台場館は2021年6月1日、日時を指定する予約制と入館制限を導入して営業を再開した。二つの連動作品は、同月21日に迎える開館3周年に先立って加わった。
料金は年齢別。高校生以上は3,200円。中学生以下は1,000円。3歳以下は無料だった。割引もあった。障がい者手帳を持つ本人と同伴者1人には1,600円の料金を設定し、季節で変わる開館時間と休館日は公式サイトでの確認を求めていた。
所在地は東京都江東区青海のパレットタウンで、今回発表された二つの連動作品も、既存のチームラボボーダレスへ入館した人が館内で体験する展示として紹介された。
離れた会場の出来事を作品に取り込む
二つの作品は、遠隔地とのつながりを異なる方法で見せた。お絵かき水族館では、来場者が描いたマグロそのものが会場間を移動する。共有する巨石では、東京と上海に見えている同じ造形へ触れると光が走り、別会場の反応が届く。
来場者が紙に描く。水槽の魚に触れる。壁から現れた巨石へ手を伸ばす。その場で起きた行為が遠くの展示へ反映され、別会場の来場者が起こした変化も東京へ戻ってくる。映像を中継する方法とは異なり、作品内の魚と光を通して、離れた場所を一つの展示空間として扱った。