Feverがドバイに「Titanic: A Voyage Through Time」、船内と沈没現場をVRで再現
FeverとActive Gamesがドバイで開業するタイタニックVR。沈没船から1912年の船内へ移る45分の体験です。
Feverは2025年6月4日、VR体験「Titanic: A Voyage Through Time」をドバイ・Al Quozの6A Streetで6月24日に開業すると発表した。企画・提供はActive GamesとFeverで、歴史的な正確さを目指す開発にはMusealiaの専門家が協力したという。Feverは、本作をアラブ首長国連邦および中東で初めて披露するものとしている。
発表時には、チケット販売開始の通知を受け取るための待機リストを受け付けていた。6月10日の一般販売開始から2週間後に開業する日程で、事前告知、販売、実施の段階を分けたローンチとなる。主催者は予約ページを案内しているが、発表資料だけでは、予約枠の区分や当日受付の有無までは確認できない。
来場者は最初に、海面下約3.8kmにある現在のタイタニック号の沈没船を訪れ、その後1912年の船へ時間を遡る構成だ。再現空間では大階段、ダイニングルーム、客室、星空の下を歩く甲板を巡る。歴史上の人物と出会い、航海の重要な場面に触れることも体験の一部に含まれる。単に船内を眺める映像ではなく、発表資料は参加者が一等客として乗船する役割を受け持つことを説明している。
乗船から機関室まで、行動を組み込んだ45分
インタラクションは乗船手続きから始まる。参加者は自分の乗船券を手に取り、郵便ポストへ投函して船内へ入る。客室では荷物をほどき、用意された果物を楽しむ場面が設けられる。さらに機関室では、石炭を炉へ投げ入れて航行を支えるクルーの仕事に加わる。こうした操作は、船の内装や出来事の説明を受けるだけでなく、当時の乗客・乗組員それぞれの視点へ参加者を置くための仕掛けになっている。
公式発表の案内では、所要時間は45分、対象年齢は8歳以上で、12歳未満は大人の同伴が必要とされる。チケットは99ディルハムからで、一般販売は6月10日に始める計画だった。営業時間は11時から23時と記載され、詳細として月曜から木曜は13時から23時、金曜から日曜は11時から23時が併記されている。運営回数、同時参加人数、使用するヘッドセットの台数は、この発表では公表されていない。
Al Quozで展開する意図と、開業時点で分かる範囲
会場のAl Quozは、Feverが「Chaos Karts」や「PAC-MAN」などの没入型アトラクションがある地区として挙げた場所だ。FeverのRachid Elameri地域ゼネラルマネージャー(MENA・APAC)は、先進技術と慎重なストーリーテリングを組み合わせ、広く知られた歴史的出来事に触れる新しい方法を示すと説明した。実在の海難事故を扱うため、開発にMusealiaの専門家を加えた点は、体験の演出と史実への参照を両立させようとする制作体制として注目される。
一方、発表資料はドバイ以外の開催地、常設化の期間、今後の追加コンテンツについては明らかにしていない。発表時点で確定していたのは、Al Quozでの開業日、45分という商品設計、年齢条件と開始価格、そして沈没船と1912年の船内を往復する体験の骨格である。
編集部の見方:史実の扱いと会場間送客が評価点になる
45分・99ディルハムからという設定は、観光客や近隣の来訪者が予定に組み込みやすい一方、歴史的悲劇を題材にする運営では、驚きやゲーム性だけを前面に出さない導線が欠かせない。Musealiaとの協力が、台本、案内役の説明、退出後の情報提供までどこに反映されるかが体験の信頼性を左右する。Al Quozで複数の没入型施設が近接する環境では、単券の販売だけでなく、時間帯の回遊、家族・グループの異なる年齢層への案内、再訪につながる連携設計も収益性の焦点になる。