HTCがVRChatに「VIVE Wonderland」、製品展示と接客を仮想空間へ
HTC NIPPONが、VIVE製品の3D展示、イベント、アバターによる案内を備えた公式VR空間を公開しました。
HTC NIPPONは2021年3月26日、VRChat内の公式ワールド「VIVE Wonderland」を公開した。Gugenkaとの共同開発で、VIVE製品の3DCG展示と動画視聴に、交流イベントやアバターによる接客を組み合わせた。パソコンのデスクトップ画面とPC用VR機器から、24時間入場できた。
スマートフォンを差し込むVRゴーグルや、単体で動くスタンドアローン型の機器には対応していなかった。VRChatはヘッドセットを持たない利用者もパソコンから参加できるため、VIVE製品の利用者に限らずワールドへ入れる設計だった。
展示だけでなく人が集まる場所へ
ワールド中央の「VIVEカンファレンスホール」には集合スペースと大型スクリーンを2面設置した。VIVEの製品情報を動画で流すほか、公式イベントやアンバサダーによる交流会の開催を予定。会話の話題を製品だけに限定せず、趣味やペット、スポーツについて利用者同士で話せる場所として案内された。
「VIVE VR Store」では、VIVE製品を3DCGモデルで展示し、公式サイトへ移動できる導線を設けた。2020年5月に公開した同名の仮想店舗を拡張したエリアで、4月9日発売予定の新製品も展示。形状を立体で見た後、購入情報へ進める仮想ショールームであり、現物の重さや画質を試す機能はなかった。
トラッキング機器の設置範囲を仮想空間で確認
「SteamVRトラッキング・デモルーム」は、VIVE CosmosやVIVE Proシリーズで使うベースステーションの設置方法を紹介する区画だ。実際の部屋を想定し、最小から最大までのプレイエリアを見比べられるようにした。
企業向けの「VIVEパートナー・ショーケース」では、VIVE関連のVRソリューションや周辺機器を展示する出展者を募集した。さらに年内の拡張として、VIVEPORT Infinityの作品を紹介する「インフィニティゾーン」と、利用者が集まってソーシャルVRを楽しむ「Uゾーン」を予告していた。
230件を超す問い合わせから仮想スタッフを採用
公開翌日の3月27日から4月25日までは、仮想スタッフがほぼ毎日ワールド内で接客を行う計画だった。HTCはこの仕事を「アバターワーク」と呼び、好きな姿で、都合のよい時間に、離れた場所から働く形として募集した。公式発表によると、Twitterで1週間募集したところ、230人を超す問い合わせがあった。
そのため、公開時点のアバターワークは将来構想だけではない。採用したスタッフが来場者へ接客する期間まで決まっていた。一方、勤務人数、報酬、1日の対応時間などの条件は発表資料に記載されていない。
来場者向けには、ロボット型の「VIVEボット」アバターを無料で配布した。ワールド内の展示から選び、自分のアバターとして登録できる。開業後1週間は、VIVEボットによるロボットショーを30分に1回、24時間実施する記念企画も用意された。
コンサートや季節更新も予告
HTCは将来の企画として、仮想コンサートや各種イベントの開催を挙げた。カンファレンスホールでの交流会に加え、季節限定の変更や大型アップデートも予定していた。ただし、3月26日の発表には、コンサートの出演者や開催日、入場料金は示されていない。
VIVE Wonderlandは、製品カタログの3D化に加え、交流会や接客の場を同じワールド内に用意した。トラッキング環境を説明する展示もある。VR機器を販売する企業が顧客との接点をVRChat内に設け、仮想スタッフの採用と期間限定の接客まで試した事例だった。