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テクノロジー公開:

WNDR Museumがシカゴで再開、AIと香りを使う360度空間など20超の新作

休館期間に展示を大幅更新。非接触の操作と多感覚演出を取り入れ、館内体験を組み直した。

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WNDR Museum Chicagoの光と映像を使った展示
画像:WNDR Museum公式発表より(報道引用)

WNDR Museumは2021年2月26日、米シカゴの施設を再開した。休館中に展示を入れ替え、20点を超える新作と、手を触れずに操作できる体験を導入した。

再開後は日時指定券の事前購入を必須とし、料金を30ドルに設定した。2歳以下は無料。木曜と金曜は16時から20時、土曜は12時から20時、日曜は12時から18時を一般向けの開館時間とした。

360度映像に音と香りを重ねる

新設された「FLUX ROOM」は、来場者を囲む映像に音、香り、人工知能と機械学習を組み合わせた多感覚空間である。鑑賞者が立つ場所や動きによって、同じ映像を見るだけではない変化を生む。

作品を手掛けたのは、シカゴを拠点に活動するSantiago X。先住民未来主義を掲げ、建築環境、技術、歴史と人間の関係を扱う作家として紹介された。FLUX ROOMでは、記憶と未来を題材にした環境を、映像だけでなく音と香りでも構成した。

館内では、従来からのInfinity Mirror Roomを残しつつ、触れずに反応させる展示を増やした。感染対策上の要請を、単なる制限ではなくインタラクションの設計変更へつなげている。

新作には、世界でその瞬間にLeonard Cohenの「Hallelujah」を聴いている人数を反映し、来場者が仮想の合唱へ加わる「I Heard There Was a Secret Chord」も含まれた。Daily tous les joursが制作し、離れた場所にいる人々の行動を会場の音へつないだ。

Visual Feederの「Human Hues」は来場者の影から色彩表現を生み、Midwest Immersiveの「Lumens」は動きを光と音へ変換する。触れる操作を減らしても、身体の動きに反応する展示は維持された。

休館を全面更新の時間に充てる

WNDRは再開時刻を区切った予約制とし、館内の人数を管理した。新作の追加と運営方法の変更を同時に行い、体験の前提から見直した。

来館時の検温、2歳を超える来場者のマスク着用、6フィートの距離確保、換気と空気ろ過の強化も実施した。館内の床には距離の目安を表示し、取っ手など接触の多い場所は清掃回数を増やした。従業員にも毎日の健康確認と検温を求めた。

土曜と日曜の11時から12時は、医療などの最前線で働く人と家族向けの無料枠に充てた。一般枠と時間を分け、館内人数を抑えながら受け入れる方式だった。

触れずに参加できる作品へ更新

休館前から残したInfinity Mirror Roomは、鏡の反射によって奥行きをつくる展示であり、来場者が装置へ触れなくても成立する。新たに加えたHuman HuesやLumensも、影や身体の動きを入力として使う。再開時の展示構成は、接触を減らしながら参加性を残す作品を中心に組まれていた。

一方で、すべての接触面をなくしたわけではない。WNDRは取っ手やノブなどを接触頻度の高い場所として挙げ、清掃を強化すると案内した。作品選定と衛生管理を別々に扱わず、触れずに遊べる展示を増やしたうえで、残る接触箇所を運営で管理した。

同館は2018年に設立され、没入型アートと遊びを組み合わせた施設として運営されてきた。2021年の再開では、地元シカゴのスタジオと国外の制作チームを含む20点以上を導入し、常設施設の内容を大きく更新した。

展示の刷新に加え、予約、入場時の確認、館内の滞在人数、清掃まで同時に変更した再開事例だった。