EVA、フリーロームVRアリーナの安全設計を公開
仮想境界、他プレイヤーの表示、自動警告、実地試験を重ね、歩行型VRとVRカートの衝突リスクを抑えます。
フリーロームVRアリーナを展開するEVAは2026年8月27日、歩行型VRとVRカートに組み込んでいる安全対策を公開した。事前説明、物理的な会場設計、ゲーム内の警告、実際の参加者を使った試験を重ね、仮想空間に没入した人同士の接触や壁への衝突を抑える。
安全機能の性能値や事故件数を公表した資料ではない。EVAが自社の開発・運営手順を説明したもので、第三者による検証結果ではない点には注意が必要だ。
仮想の壁と人影で現実の距離を知らせる
体験前には、走らない、床に寝転ばない、他の参加者と距離を取る、問題が起きたらゲームマスターへ伝えるという規則を案内する。参加者の注意だけに頼らず、プレイエリアの境界へ近づくと仮想の安全壁を表示する。
仮想の壁越しには、他の参加者のシルエットを表示できる。ゲーム内の壁で視界が遮られていても、現実には人がいることを知らせる仕組みだ。危険につながる状況をゲームが検知した場合は、自動メッセージで姿勢や位置の修正を促す。
VRカートは衝突の角度と強さを予測
「EVA Karting GP」では、最高時速15キロメートルで走る車両同士や会場の壁への衝突を想定した。車体には衝撃を和らげるバンパーを備え、参加者はシートベルトを着用する。
ソフトウェア側では、走行速度、衝突すると予測した角度、推定される衝撃の強さを解析する。危険な衝突になるとシステムが判断した場合、カートを減速し、接触の回避または衝撃の軽減を図る。判定周期、制動距離、誤検知率は明らかにしていない。
新機能は実際のアリーナと参加者で試す
EVAは、新しい機能を実際のアリーナで参加者に試してもらい、移動や予想外の行動を観察する。管理された試験で問題がなくても、没入中の行動は変わり得るためだ。楽しさと安全性を同じ現場条件で評価すると説明している。
公開された対策は、説明、会場設備、ソフトウェア、実地試験の4層にまたがる。運営ルールとゲーム内表示を連動させる手法は、施設向けVRで安全を後付けにしないための具体例になる。