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ビジネス公開:

INCUBASE Studio、アニメIP展示を複数都市で同時巡回へ

済州で10会場目を迎えたONE PIECE展を軸に、INCUBASE Studioが複数IPをアジア各地で巡回・現地化する運営を追う。

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済州島のONE PIECE「大海賊時代」展で、水流を投影した通路とルフィ、ゾロの立像が見える展示空間
画像:INCUBASE Studio(公式発表より(報道引用))

香港を拠点とするINCUBASE Studioは2026年8月20日、アニメIPを使った巡回事業の展開状況を公表した。同社は展覧会や没入型体験、期間限定店を企画・運営している。単発で終えるのではなく、同じ企画を複数都市へ運び、会場に合わせて内容を変える方式だ。

直近では香港、クアラルンプール、済州、ソウルで企画を展開。台湾の屏東、台北、高雄と、タイのバンコクでも開催した。次の進出先にはシンガポールを挙げている。

同社はIPの権利元や現地パートナーとの調整を担う。企画開発から制作、各市場向けの変更、宣伝までを扱うという。IPの世界観を保ちながら、会場と市場に応じて体験を変え、複数の企画を並行して動かしている。

一方、来場者数やチケット・物販の売上は公表されていない。制作費、輸送日数、ライセンス条件も不明である。公式発表から確認できるのは、各展示の会場と日程、体験内容、同社が示した運営方針までだ。

済州で10会場目となった「ONE PIECE」アジアツアー

具体例が「ONE PIECE『大海賊時代』展」のアジアツアーである。INCUBASE Studioが展示を設計し、内容を選定した。済州島のWaterWorld Jejuでは2026年7月4日から2027年1月3日まで開催し、標準の体験時間は90分だった。

済州はツアーの10会場目に当たる。それ以前に香港、マレーシア、ジャカルタ、バンコク、ソウルで開催。中国本土の杭州、上海、広州と、台湾の屏東にも巡回した。

展示には20以上の参加型ゾーンがある。モーションセンサーを使うゲームとAR体験、フォトスポットを設置。テーマカフェと物販エリアも組み合わせた。

済州版では、島という立地に合わせて水を題材にした映像演出を加えた。エルバフ編の新規ゾーンも設けている。公式写真には、水流を壁と床へ投影した通路が写る。高さ7メートルのギア5ルフィも展示された。

ソウル、屏東、シンガポールへ並行展開

同社は「Dragon Ball: Heroes Rise」アジアツアーを、バンコク、台北に続く3会場目として8月22日にソウルで始めた。「クレヨンしんちゃん:スペース&タイム・アドベンチャー・インタラクティブ展」は、香港、クアラルンプール、台北を経て、台湾・屏東で4会場目を開催中とした。いずれも8月20日付の公式発表時点の状況である。

既存企画の市場展開も並行する。「Lines of EVANGELION Exhibition」は香港開催の後に台北で実施し、両会場で現地向けの背景演出と商品を用意した。「薬屋のひとりごと展」はソウルと高雄で同時開催した後、9月30日から11月1日までシンガポールで実施する予定で、同社にとって同国で初めての展覧会となる。創業者兼CEOのSion Yip氏は、展示を一都市に運ぶだけでなく、巡回・変化させて新しい市場のファンへ届けることを目標に挙げた。

済州版では水の演出と新規ゾーンを追加

「ONE PIECE」展は共通の展示を各地へ運びながら、開催地に合わせた要素を加えている。済州では水の映像演出とエルバフ編のゾーン、台北での別企画では現地向けの背景と商品を用意した。

会場ごとの制作期間や部材の再利用率は公表されていない。チケットと物販の売上構成も分からないため、巡回事業の採算までは公式発表から判断できない。