Zero Latency VRが『ジュマンジ』を完全ハンドトラッキング化、12月に世界展開
コントローラーを持たず、自分の手で操作するZero Latency VR初の作品。映画『ジュマンジ』の世界を家族やグループで冒険します。
Zero Latency VRは2026年8月18日、Sony Picturesと共同開発するロケーションベースVR「Jumanji: The Lost Levels」を、12月4日から世界各地の同社拠点で提供すると発表した。同社にとって初の完全ハンドトラッキング対応作品で、手にコントローラーを持たずに参加する。
発表では参加拠点の一覧、料金、体験時間、同時参加人数、対象年齢の下限は明らかにされていない。現時点では、すべての拠点で同日に提供されるとは確認できない。
発表された内容
参加者は手を伸ばす、つかむ、投げる、押すといった動作で仮想空間に働きかけ、仲間と探索やパズルに取り組む。Zero Latency VRは、ボタン操作を覚える必要をなくし、VRに不慣れな来場者や家族が参加しやすい体験として開発している。
公式製品ページによると、体験はテニスコートほどの広さを持つアリーナ向けに設計される。同社は150超の会場を30カ国で展開していると説明しており、単一の旗艦施設ではなく、既存ネットワークへ同じIPコンテンツを配信できる点が今回の事業上の特徴となる。
編集部の見方:操作説明を世界観への導入に変える
LBVRでは、来場者がヘッドセットと操作方法に慣れるまでの説明も商品時間の一部になる。手そのものを入力装置にできれば、コントローラーのボタン配置を教える工程を短くし、説明を物語や安全上の注意へ振り向けられる可能性がある。子どもと大人が同じグループで参加する商品では、ゲーム経験の差を小さくする効果も期待できる。
ただし、ハンドトラッキングが直ちに運営負荷を下げるとは限らない。複数人が動く大空間で、手の重なり、照明条件、素早い動作を安定して認識できるかは体験品質に直結する。コントローラーがない分、接触や移動範囲を触覚で伝える方法、安全説明、スタッフによる介助の設計が重要になる。
IP作品を既存拠点へ配信する条件
『ジュマンジ』は、複数人がゲーム世界へ入り、協力して課題を突破する物語を持つ。参加者が同じ空間を歩くフリーロームVRに置き換えやすく、作品を知らない来場者にも「仲間と冒険する」という目的を説明しやすい。
既存ネットワークへの展開では、ソフトウェアを共通化できても、アリーナの広さ、スタッフ教育、地域ごとの言語、予約枠、機材構成をそろえる必要がある。公開日を映画シリーズの新作公開予定日より前に設定したことは、映画への関心を現地体験へ接続する狙いと考えられるが、両者を組み合わせた販売施策は発表されていない。
今後の確認点は、参加拠点数と地域別の開始日、プレイ人数、体験時間、料金である。加えて、初心者グループの説明時間や途中離脱、認識エラーの発生率が示されれば、ハンドトラッキングがファミリー向けLBVRの回転率と満足度に与える効果を評価しやすくなる。