SynthesisVRがSpringboardVRを取得、両基盤は独立運営を継続
SynthesisVRがVertigo GamesからSpringboardVRを取得。両プラットフォームは独立運営と継続的なサービス提供を掲げる。
SynthesisVRは2025年1月31日、Vertigo GamesからVR施設向けプラットフォーム「SpringboardVR」を取得する契約を発表した。取引は翌2月1日に発効予定とされ、買収額は非公表。
SynthesisVRはDeploy Reality傘下のVRソフトウェア企業だ。売り手のVertigo Gamesは、PLAION GroupでVRゲームの開発と販売を手がける。
両社はSpringboardVRとSynthesisVRをそれぞれ独立して運営し、サービスを継続すると表明した。製品の統合や、施設運営者に別基盤への移行を求める計画は発表されていない。二つのサービスがDeploy Realityの傘下に並ぶ体制となる。
予約・ライセンスから施設運営までを支える二つの基盤
SynthesisVRは、セッション予約とコンテンツのライセンス、利用状況の分析、ユーザー管理を一つのソフトウェア群で扱う。エンターテインメント施設のほか、研修にも使われている。一方のSpringboardVRは、VRコンテンツの導入と管理を主な機能とする。作品の選定から商用ライセンス、会場全体の端末管理までを支えるサービスだ。
VRアーケードやフリーローム型の施設では、ヘッドセットを起動するだけでは営業にならない。提供作品の商用利用許諾、端末への配信、セッションの進行、会場単位の管理といった作業が日々発生する。両サービスが扱ってきた機能領域が近いため、取引後も各社がどの機能やコンテンツ供給を強化するかは、運営現場と開発会社の双方に関わる。
Vertigoが取得した事業をSynthesisVRへ引き継ぐ
SpringboardVRは2017年設立。Vertigo Gamesは2021年2月に同社を買収した際、400本を超えるVR作品を扱い、40か国以上の500社超へサービスを提供していたと公表している。今回の発表では、現在の登録施設数や作品数は更新されていない。SpringboardVRは会場管理に加え、LBE向けコンテンツの流通と商用ライセンスも担ってきた。
2025年の共同発表は、SpringboardVRをLBE向けで最大のコンテンツ市場と説明した。対象は娯楽施設に限らず、教育や企業利用にも及ぶ。Vertigo Gamesは売却後も、更新した提携関係を通じて事業に関わるとした。
2025年の共同発表で、Vertigo Gamesは家庭用とアーケード向けのVRゲーム制作に注力する方針を示した。SynthesisVRのA Shabeer Sinnalebbe CEOは、運営者や開発者、利用者を支える事業の拡大に言及。Vertigo GamesのRichard Stitselaar CEOは、今後のプラットフォーム開発をSynthesisVRが担うと説明した。
両サービスは独立運営を継続
公式発表は、両サービスの独立運営と継続を明記した。既存契約と料金体系、サポート窓口を変更するとの案内は出していない。SpringboardVRの利用者に直ちに別の基盤への移行を求める買収ではない。