Unframed Collection、仏17都市のDreamAway/ILLUCITYに文化VR作品
Unframed Collectionが仏17都市のDreamAway/ILLUCITYへ作品を提供。文化VRを常設施設に届ける協業の中身を追う。
Unframed Collectionは2025年2月17日、フランスのVR施設ネットワークDreamAway/ILLUCITYとの協業を発表した。対象はフランス17都市に展開する同ネットワークで、Unframed Collectionが扱う没入型作品を施設のカタログへ加える。発表時点で示されたのは、文化・ドキュメンタリー作品を含むプログラムの導入であり、契約期間、全店共通か店舗別かの編成、作品ごとの料金・収益配分は公開されていない。
17都市の運営網に、映画・文化系の選択肢を加える
DreamAway/ILLUCITYは、協力型のゲームやアドベンチャーから文化的な没入体験までを扱うVR施設網だ。DreamAwayとILLUCITYは2024年1月に統合方針を発表しており、当時の公式発表では直営8施設に加え、約10の提携施設と関係を持つネットワークを構成するとしていた。運営会社はフランス国内での提携展開を先行させ、その後に海外展開を視野に入れる方針も掲げていた。
今回の協業は、この既存の来場者向け運営網に、文化施設向けの配給サービスを接続するものとなる。Unframed Collectionは2024年3月に始動した、文化施設向けVR体験の配給プラットフォーム。作品を選定したカタログに加え、会場での導入を支えるツールやサービスを提供すると説明している。個別の展覧会や映画祭で一度きりになりがちな没入作品を、常設施設の番組として扱うための販売・運用の窓口を担う。
初期ラインアップに挙がった3作品
Unframed Collectionは、映画的な没入作品を2月から提供すると予告した。例として挙げたのは《Gloomy Eyes》《Champ de Bataille》《The Dawn of Art》の三作品である。
《Gloomy Eyes》はFernando MaldonadoとJorge Teresoによる作品で、フランス語版の声にTahar Rahimを起用した。Atlas V、ARTE France、3DAR、HTC VIVEの共同製作と案内されている。
《Champ de Bataille》はFrançois Vautierの実写作品で、第一次大戦中の塹壕を舞台にする。共同製作はDa ProdとFrance TV Story Lab。Digital Voodooh、Kwassa Filmも参加した。
《The Dawn of Art》はPierre Zandrowiczによる作品だ。約3万6,000年前のショーヴェ洞窟を題材とし、Atlas V、Google Arts & Culture、SMERGCが共同で製作した。三作品は映画や歴史、文化遺産を軸にしている。
ただし、発表は3作品を「例」として紹介したもので、導入日や全17都市での上映を確約するものではない。DreamAwayの公式サイトはその後、《Gloomy Eyes》を同ネットワークで2025年4月1日から提供すると案内した。個々の作品の実施時期は、協業発表の日付だけでなく、各施設側の案内で確認する必要がある。
映画館発の施設運営と配給サービスの接点
ネットワークを率いるFrédéric Verdièreは、2017年に「動く映像」の変化と観客への届け方を考え、VR施設の構想を始めたと説明する。当初のVRコンテンツはゲーム中心だったが、協業によって映画を好む来場者にも創造性のあるVR作品を届けるという、開業時からの構想を実現すると述べた。追加先は、家族・友人グループや企業イベントも受け入れる常設のVR施設である。
今後について公表されているのは追加発表を予定するということまでで、対象作品の拡大、地域別の編成、国境をまたぐ導入時期は明らかになっていない。導入実績を評価するには、各施設での提供作品、予約枠、来場者向けの料金・年齢条件といった続報が必要になる。
《Gloomy Eyes》は4月1日から提供
協業発表では、三作品を初期ラインアップの例として紹介した。ただし、全17都市で同じ日に提供するとは記していない。その後、DreamAwayは《Gloomy Eyes》を2025年4月1日から扱うと案内した。
店舗別の提供作品や料金、年齢条件は公式発表に記載がない。予約する際は、利用する施設の案内で上映作品と条件を確認する必要がある。