SeaWorld Abu Dhabiが5月23日開業へ、屋内5層に8つの海洋エリア
2,500万リットル超の水槽を中心に、8つのテーマエリアとライドを備えた海洋テーマパークがヤス島に開業する。
アブダビの開発会社Miralは2023年3月21日、「SeaWorld Yas Island, Abu Dhabi」を5月23日に開業すると発表した。米国外では初のSeaWorldで、SeaWorld Parks & Entertainmentと共同開発。ヤス島の屋内5層、約18万3,000平方メートルに、8つのテーマエリアを設けた。
8つのエリアを「One Ocean」で結ぶ
館内の中心にある「One Ocean」は、ほかのエリアへ向かう入口となる。ここでは地球上の生命と海のつながりをテーマに、360度スクリーンを使った映像「One Epic Ocean」を上映。来場者はOne Oceanを経由し、アラビア湾、極地、熱帯、太平洋岸など環境の異なる展示へ進む。 最初の「Abu Dhabi Ocean」は、アラビア湾の浅瀬と地域の海洋文化を扱う。真珠採取や交易の歴史を紹介し、アブダビ周辺に生息する動物を間近で見られるようにした。スークを思わせる物販エリアやアラブ料理のレストランも置かれ、園内を巡る参加型ゲーム「S·E·A Guardian」の受付地点にもなった。
2500万リットルの「Endless Ocean」
「Endless Ocean」には、2,500万リットルを超える水をたたえた多種混合の水槽がある。サメや魚の群れ、マンタ、ウミガメなど6万8,000匹以上を収容。幅20メートルの観覧窓「Endless Vista」を設け、水中洞窟のような空間から水槽を見渡せるようにした。
施設全体では、鳥や魚、哺乳類、爬虫類など150種、10万匹以上を飼育すると発表された。各エリアでは、そこに暮らす動物に合わせて生息環境を再現している。
飼育設備には、昼夜や季節による光の変化を作る「Advanced Animal Lighting System」を採用。水質を管理する「Animal Life Support System」も導入した。セイウチなどの社会行動や季節変化に合わせ、飼育環境を調整できる空間も用意されている。
極地からプランクトンの視点まで
「Polar Ocean」は、南極と北極の二つのエリアに分かれる。ペンギンやセイウチに合わせて気温を下げ、北極圏の港町や調査船を再現。動物展示に加え、ライドや参加型の学習展示を備えた。
「MicroOcean」では、来場者がプランクトンほどの大きさになったという設定で海の小さな生物を紹介する。子ども向けのライド、遊び場、実験、キャラクターによる演目を組み合わせた。大水槽とは反対の尺度から、海洋生態系を見せるエリアである。
最大面積の「Tropical Ocean」には、イルカ、フラミンゴ、オオハシなどを展示。熱帯雨林を模した鳥舎、滝、ラグーンに加えて、ローラーコースターも設けた。「Rocky Point」は米国北西部の太平洋岸を再現し、入り江で暮らすアシカを観察できる。気候も現地の環境に近づけている。
飼育の現場を来場者に見せる
One Oceanからは「Animal Care Center」の一部が見えた。獣医師と飼育担当者が24時間体制で動物を見守り、健康診断や治療を行う場所だ。展示の裏側に隠すことが多い診療機能を、来場者が観察できる施設として組み込んだ。 隣接地には「Yas SeaWorld Research & Rescue」も整備され、テーマパークに先立つ2023年2月に開業した。海洋生物の研究と救護、リハビリ、自然への返還を担う、中東地域で初めての専門施設と説明されている。テーマパークの動物診療機能と、地域の海洋生物を対象にする救護・研究拠点を、来場者が知る導線に置いた。
SeaWorld Abu Dhabiでは、8つの環境を巡る順路に、360度映像や参加型ゲーム、ライブ演目、飲食を組み込んだ。大水槽と動物展示を中心にしながら、ライドや物語を通じて長時間滞在できるテーマパークとして設計されている。飼育と研究の現場を来場者に見せることも、施設全体の体験に含めた海洋LBEである。