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ラスベガスに「TRANSFIX」、2エーカーの迷路で50点超の大型作品を巡る

光や音、動き、炎を使った50点超の作品を、2エーカーの迷路で巡る没入型アート体験。所要時間は90〜120分とされた。

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TRANSFIXの大型光アート作品
画像:TRANSFIX提供(公式発表より)

TRANSFIXは2023年3月6日、Resorts World Las Vegasで同名の没入型アート体験を4月21日に開幕すると発表した。会場はラスベガス・ストリップ北端に設けた20万平方フィート(約1万8,580平方メートル)の多層空間で、その中に2エーカーの迷路を構成。動きや光、炎を使った50点超の大型作品を配置する計画だった。

90分から120分かけて迷路を歩く

来場者は迷路状の会場を自分のペースで進む。運営側が示した所要時間は90分から120分だった。順路には形を変える巨大な動力彫刻、光のトンネル、映像インスタレーションがあり、炎を噴く造形や音を中心にした作品も並ぶと説明された。

Christopher BauderとKiNKは、光と音を組み合わせた「AXION」を出展。ほかにMarco CochraneやFoldhaus Collectiveが名を連ねた。Kate RaudenbushとChristopher Schardtの作品もあり、Playmodes、HOTTEA、Kevin Clarkらが参加した。素材も動き方も異なる大規模作品を、一つの夜間体験にまとめた企画である。

10か所のバーと隠れたラウンジ

会場には、アーティストが設計したバーと隠れ家風のラウンジを計10か所設置した。長い展示を巡る途中で立ち寄る場所になり、飲食も夜間体験の一部に組み込まれていた。

公式発表は、アートと光、音、映像に加え、音楽、飲食、小売も提供すると説明した。すべての作品を短時間で順番に見る美術展よりも、ラスベガスで一晩を過ごす選択肢として組み立てられている。どのルートを選び、どのバーで休むかによって、来場者ごとの滞在の仕方も変わる。

入場料59ドルから、秋まで開催予定

チケットは3月15日に発売され、料金は59ドルから。4月21日の開幕後、2023年秋まで開催する予定だった。主催者はラスベガスでの開催を初回と位置づけ、その後は米国の主要都市や海外を巡回する計画も明らかにした。 会場となったResorts World Las Vegasは、ホテルとカジノを中心に、飲食店やショー会場も備える大型リゾートである。TRANSFIXはその広い区画を使い、独立した有料体験を設けた。光や炎を使う作品を夜のレジャーとして見せる構成は、ラスベガスの滞在客にも内容を伝えやすい。

大型作品を巡回させる構想

TRANSFIXはMichael BlatterとTom Stinchfieldが共同設立した。発表では、作家を企画の中心に置き、大型作品の制作資金や認知、報酬のあり方を変えることを目標に挙げている。新作の制作費を支え、完成した作品を複数の開催地へ運ぶ構想だった。巡回が実現すれば、一都市だけでは公開機会を確保しにくい大規模作品を、別の市場でも見せられる。

3月の発表時点で公表されていたのは、開催計画、参加作家、料金などで、実際の来場者数や巡回先はまだ示されていない。大規模な会場と50点超の作品を用意する計画と、事業成果の評価は分けて見る必要がある。初回のラスベガス展は、作品群にバーやラウンジを加え、鑑賞時間そのものを夜のレジャー商品として販売しようとした事例だった。