Felix & Paul Studios、8作品とブランドの売却を裁判所が承認
カナダの裁判所が、Felix & Paul Studiosの没入型作品8本とブランドなどを創業関係者の会社へ売却する取引を承認した。
カナダ・ケベック州上級裁判所は2026年10月29日、破産手続き中のFelix & Paul Studiosが保有する没入型作品8本、制作プラグイン、ブランドなどの売却を承認した。管財人のDeloitte Restructuringが同日付の承認・権利移転命令を公開した。
買い手は、ケベック州法人の18253145 Canada Inc.。取締役兼株主はStéphane Rituit、Félix Lajeunesse、Paul Raphaëlの3人だ。いずれもFelix & Paul Studiosの取締役を務めていた。Paul Raphaëlは同スタジオの株主でもあり、管財人は買い手を破産会社の関係者と判断している。
8作品と制作プラグイン、商標、ドメインが対象
売却対象のカタログには、8本の没入型作品と制作ツール「Storyteller」のプラグインが含まれる。このほか、Felix & Paul Studiosのブランド、felixandpaul.comのドメイン、関連デジタル資産も対象だ。取引額は7万カナダドルで、売却代金は法令上の優先順位に従って債権者へ配分される。
管財人は2026年9月16日から10月9日まで、戦略的買い手76社と競売事業者23社の計99社に接触した。設備見学4件と買い手候補との面談12件を実施し、計4件の入札を受けたが、今回の資産群に対する入札は18253145 Canada Inc.の1件のみだったという。
Interstellar Arcは今回の売却対象外
裁判資料では、別の資産群に対する同社の入札は、より高い条件を提示した2件が採用されたため退けられた。「Interstellar Arc」と記された没入型体験への別の入札も、提示額と取引条件を理由に管財人が採用しなかった。
Felix & Paul Studiosは9月10日に破産を申請し、Deloitte Restructuringが管財人に就任した。今回の命令は8作品とブランドなどの取引を承認するもので、裁判資料では命令発行後10営業日以内の取引完了を条件としている。作品カタログの個別タイトルや、売却後の制作・配給体制は公開資料で明らかにされていない。