Focal Point VR、IBCでDual-8Kライブ映像のVR配信工程を実演
Focal Point VRがIBC 2026で、Dual-8K撮影からVRヘッドセット再生までのライブ工程を実演する。
英国のFocal Point VRは2026年9月9日、オランダ・アムステルダムで開かれる放送技術展「IBC 2026」で、ライブ没入映像を撮影からVRヘッドセット再生まで処理する工程を実演すると発表した。会期は9月11日から14日までで、Bluebell Opticomのブースに出展する。
実演では、IO Industriesの8Kカメラ2台を組み合わせたVRカメラリグで撮影する。映像信号をBluebell Opticomの光ファイバー機器で伝送し、Focal Point VRの「Stream Processor」でリアルタイム処理した後、VRヘッドセットへ届ける。
撮影からヘッドセット再生までを一つの会場で接続
カメラ、伝送、処理、再生を異なる企業の業務用機器で構成し、展示会場で一連の流れを動かす。対象に想定するのは、スポーツや音楽などのライブイベントだ。放送事業者、権利保有者、会場運営者、興行主が現地で工程を確認できる。
Focal Point VRは、イベントや会場、制作体制に応じて機器構成を変えられるモジュール型の設計だと説明している。既存の放送制作工程へ没入映像を加える想定で、特定の会場専用システムとしては扱っていない。
発表資料には遅延、必要帯域、映像圧縮方式、対応ヘッドセットの機種は記載されていない。このため、一般回線を使った遠隔配信の性能や、施設への導入費用は今回の実演情報だけでは判断できない。
画面内の領域ごとに配分する映像品質
リアルタイム処理には、同社の「Segmented Fidelity Streaming」を使う。視聴者が画質として認識しやすい領域へ映像品質を重点的に割り当て、ライブ伝送に必要な帯域を抑える技術だと同社は説明する。
高解像度の立体映像は、左右の目に異なる映像を届けるため、一般的な平面映像より扱うデータが増える。ライブ用途では画質に加えて、カメラ間の同期、信号伝送の安定性、処理遅延を同時に管理する必要がある。今回の展示は、これらを個別機器の紹介ではなく、ヘッドセットで視聴できる状態までつないで示す。
実演場所はRAI Amsterdamのホール10、Bluebell Opticomブース「10.A10」。Focal Point VRは、スポーツ中継や音楽公演で、観客が没入視点からライブ映像を見る用途を想定している。